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道徳律
「道徳律〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
道徳律の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「奴隷根性論」より 著者:大杉栄
奴隷の態度を学んだ。 強者に対する盲目の絶対の服従、これが奴隷制度の生んだ一大
道徳律である。そして主人および酋長に対するこの奴隷根性が、その後の道徳進化の上に....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
この問題は屡※私達を悒鬱にする。この問題の決定的批判なしには、神に対する悟りも、
道徳律の確定も、科学の基礎も、人間の立場も凡て不安定となるだろう。私もまたこの問....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
秩序としての政治・法制が維持発展させる処のものであり、そして三次的には社会意識や
道徳律が観念的に保証する処のものだ。その際習俗は、云わば歴史的な自然性（意図的で....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
外部的な社会強制力を合理化するために必要なのだ。かくて一つ一つの社会的道徳規範や
道徳律が、道徳の何よりの実質だということになる。そして道徳を道徳規範や
道徳律とし....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
や美文学にしても極めて原始的な夫に過ぎないのが遺憾である。
事実、幼稚な文学は
道徳律と別なものではないので、神話が正に夫であった。安岡氏によると、三種の神器は....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
社会現象に他ならないが、之を裏づけていると考えられる道徳意識――必ずしも固定した
道徳律や徳目や国民道のことではない――を私は、特に道徳と呼びたいと思う。なぜとい....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
学の最も重大な社会的役割でなければならぬということだ。但しここでいう道徳は、国民
道徳律や倫理道徳のことではなくて、風俗から趣味までも含んだ社会に於ける人間の一身....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
も一糸みだれない毎日を、何らの懐疑も反逆もなしに受け入れている敬愛する英吉利人の
道徳律を呼吸していると、私は正確に、死期を逸した陰険な老猫を聯想する。親切と誇示....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
に刑罰を含むことを知るが故に、常に憐憫の眼もて、すべての人の過誤を見、枉げられぬ
道徳律の許す範囲内に於て、傷ける者の苦悩を和げようとする。神こそは実に光と愛の中....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
るのみである。すなわち人間のあらゆる積極的な意欲はことごとく、道徳の実質であって
道徳律はその意欲そのものを褒貶するのでなく、その意欲間の普遍妥当なる関係をきめる....
「今後の寺院生活に対する私考」より 著者:坂口安吾
行きません。寺院の人々は禁欲生活を過重し勝ちでとかく所謂煩悩に即した生活の中にも
道徳律や悟脱の力のあることを忘れている様です。禁欲生活が道徳的に勝れている理由も....
「決闘」より 著者:神西清
補祭は動物学者の言葉にじっと聴き入っていたが、しばらく考えてから訊いた。 「
道徳律というものはどんな人間にも生まれつき具わっているものだが、あれは哲学者が考....
「哲学の現代的意義」より 著者:戸坂潤
区別することを唯一の仕事とする、あの倫理学や何かと必ずしも関係があるのではない。
道徳律や徳目のことではない。人間の自覚生活に於ける心理としての良心と云ったものの....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
愛にのみ私の信頼を置こう。」（一八一七年）〔〕 ＊ われらの衷なる
道徳律と、われらの上なる、星辰の輝く空！ カント※〕....
「日本の民衆と「日本的なるもの」」より 著者:戸坂潤
論じて、社会科学的な道徳の概念と文学的な道徳の概念とを区別したことがある。前者は
道徳律や良心や人倫的習俗として、社会の上部機構の形で現実に存在する道徳現象のこと....