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道楽者
「道楽者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
道楽者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
。そのまた雌《めす》の河童というのは亭主を殺すつもりでいたのです。なにしろ亭主は
道楽者でしたからね。おまけに生命保険のついていたことも多少の誘惑になったかもしれ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
は、夢にも思いがけなかった。そこで思わず驚いた声を出しながら、
「へええ、あれで
道楽者ですか。」
「さあ、
道楽者かどうですか――とにかく女はよく征服する人ですよ....
「星座」より 著者:有島武郎
、礼儀知らずで、大酒呑で、間歇的《かんけつてき》な勉強家で、脱線の名人で、不敵な
道楽者……ガンベはそういう男だったのだから、少なくとも人が彼をそう見ていることを....
「鮨」より 著者:岡本かの子
の女にちやほやされるのを見て手柄を感ずる。息子は十六七になったときには、結局いい
道楽者になっていた。 母親は、育てるのに手数をかけた息子だけに、狂気のようにな....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
もなかったし、僕の腕も進んでいなかった……」 長造は、弦三のことを、色気づいた
道楽者と罵ったことを思い出して、暗闇の中に、冷汗をかいた。 「それが、今夜になっ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
た片田町の家の隣りの速見という先生に就いた。どんな学歴の人か知らないがハイカラで
道楽者のように見えた。生徒は朝から晩までほとんど詰めきりで、いつも三、四十人は欠....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
後思い切って身を落し、こういう稼業を始めたのだと云う。あの男も若い時にはなかなか
道楽者であったと、父が話した。なるほど何処かきりりとして小粋なところが、普通の商....
「雷」より 著者:海野十三
が、ものすごい出世をして紳士になって帰郷してきたこと。もう一つは、村での物嗤いの
道楽者松屋松吉が、北鳴四郎の取巻きとなって、どこから金を手に入れたか、おんぼろの....
「久米正雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
事です。尤もこれはじゃ何だと云われると少し困りますが、まあ久米の田舎者の中には、
道楽者の素質が多分にあるとでも云って置きましょう。そこから久米の作品の中にあるヴ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
のなかで、もっとも恐ろしかったのは、骨格の逞ましい、ほえるような、威張りたがりの
道楽者で、エイブラハムという男だったが、オランダ流にちぢめていえば、ブロム・ヴァ....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
維新後思い切って身を落し、こういう稼業を始めたのだという。あの男も若い時には中々
道楽者であったと、父が話した。なるほど何処かきりりとして小粋なところが、普通の商....
「影」より 著者:岡本綺堂
です。わたしは野暮な人間で……。 おつや 嘘つき……。(睨む。)あんたが野暮天か
道楽者か、その見分けが付かないようで、憚りながら芸妓の鑑札を持っていられるかって....
「あの顔」より 著者:大倉燁子
状態を一通り聞いて頂きます。川島は先刻も云ったように会社の重役で、極く派手好きな
道楽者なのでございます。親譲りの財産があるところから会社の株を買い、そのおかげで....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
会議で伯爵が巴里に滞在中の出来事なんですが、どこの土地でも、どこそこ通と名のつく
道楽者が一人や二人はいますわね。その一人で長年パンションにころがっている独身者の....
「和製椿姫」より 著者:大倉燁子
光の父と私の父親が親しかった関係から、私は彼と友達だった。彼は高等学校時代からの
道楽者で、富豪の息子にあり勝な、我儘で見栄坊で、ひとりよがりの通人で、歯の浮くよ....