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道芝
「道芝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
道芝の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
考えるんだからな。何んてマア上品な仕事だろう」 日はもういつかとっぷりと暮れて
道芝には露がしっとりと下りた。 「が、それにしてもこの俺が盗みをするということを....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
たわしく、その姿を見おくりけるに、限ある命のうち、入相の鐘つくころ、品かわりたる
道芝の辺にして、その身は憂き煙となりぬ。人皆いずれの道にも煙はのがれず、殊に不便....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
経堂を出た今は、真昼ながら、月光に酔い、桂の香に巻かれた心地がして、乱れたままの
道芝を行くのが、青く清明なる円い床を通るようであった。 階の下に立って、仰ぐと....
「古狢」より 著者:泉鏡花
い。その形、……その姿で。……お町さんとかも、褄端折をおろさずに。――お藻代も、
道芝の露に裳を引揚げたというのであるから。 一体黒い外套氏が、いい年をした癖に....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
たような気がしたのである。 「さ、さ、」 先達も立構えで、話の中に※って落した
道芝の、帯の端折目に散りかかった、三造の裾を二ツ三ツ、煽ぐように払いてくれた。 ....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
る。第三の窓をめくった時金具の磨きのぴかぴか光る騎馬が一騎高くいななき乍ら眼近の
道芝に蹴込んで来た。彼女は不眠の眸瞼に点薬するように逆に第三から第一の窓外風景を....
「錦紗」より 著者:犬田卯
ぎには庭先から往還まで、さらに畑道の方まで、坂の中途で母親はとうとう息をきらして
道芝の上へ腰を下ろしてしまった。 「何だや、まア、どうかしたのかい」と訊ねる村人....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
の文字と、額の絵と、絵馬の数と、その中から抜き出たのではない、京人形と、木菟は、
道芝の中から生れて出たように上ったが。―― 「車夫、ここだ、ここでおろして。……....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
芥溜ッていったなあそれだ、串戯じゃねえ、」 「それにお前、寒い月夜のことだった。
道芝の露の中で、ひどくさし込んで来たじゃないか。お頭を草原に摺りつけて、薄の根を....
「三国志」より 著者:吉川英治
どこまでも追撃してくる。 「火攻めの敵は火で防げ」 誰やらが、とっさの機智で、
道芝へ火をつけた。だが急場の支えに足りない火勢なので、蜀軍はみな矢を折り、甲を投....