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「道行き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

道行きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
の少ない学問筋なので何やかや世間から相談をかけられることも多く、忙しいまま、東海道行きは、間もなく中絶してしまった。ただときどき小夜の中山を越して日坂の蕨餅《わ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ぜ、だんなに首ったけというどこかの箱入り娘が、ご番所の名まえをかたって、だんなを道行きにおびき出したのかもしれませんぜ」 むろん、そばにはおなじみのおしゃべり....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、中仙道口を落ちたと足がついたから、このとおりお奉行のお手札をいただいて、おつな道行きとしゃれてるところさ。おおかた、そのあわて方じゃ貴公たちも足を見つけたらし....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ものの、もしもかわいい女の子とふたりで、いっしょに逃げましょう、ああ逃げようぜと道行き話でもしていたのだったら、どうするんですかい」 「ウフフフ、ぬかしたな。べ....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
感じられたのだ。そう感ずるとなんとなく涙ぐんでしまったのだ。 そのころ私は北海道行きを計画していたが、雑用に紛れて躊躇するうちに寒くなりかけたので、もういっそ....
古狢」より 著者:泉鏡花
、二人して。」は、苦々しい。 だから、ちょっとこの子をこう借りた工合に、ここで道行きの道具がわりに使われても、憾みはあるまい。 そこで川通りを、次第に――そ....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
上の数々の歌を詠出したものとも想像している。 ○ 稚ければ道行き知らじ幣はせむ黄泉の使負ひて通らせ 〔巻五・九〇五〕 山上憶良 「男子名は....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
ると思いますし、六時間も長い時間を与えられたのでありますからすこしおちついてその道行きを話しますためには理屈っぽいことも申しあげなければなりませんけれども、また....
一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
わたしが難波屋おきたといって、浅草の境内におりました頃、あるお侍さんに誘われて、道行きをしたことがございました。するとわたしたちの後をつけて、それ以前にわたくし....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
つけたこともあった。帽子や、着物や、髪のかり方にこまかい注文がつき出した。 尾道行きの仕度に私は凝りだした。帽子は吉舎の中学の友だちがいい型のを持っていたのを....
深夜の電話」より 著者:小酒井不木
記』の中の俊基朝臣の「東下り」の条をお読みになったことがありましょう。 「竹の下道行きなやむ足柄山の峠より、大磯小磯見下ろせば、袖にも浪はこゆるぎの、急ぐともは....
」より 著者:織田作之助
ていた。「つまりは友田の言った、よしやろう、これだな」呟きながら固い歩き方でその道行きかけて、しかし佐伯はふと立ち停った。そうだ、あの道をいっぺん通ってやろう、....
土竜」より 著者:佐左木俊郎
梅三爺はなかなか暇がなかった。せっかく市平が帰って来たのに、そして再びの北海道行きが約束されているのに、ゆっくりと話をする暇も無かった。薄暗い小屋の中に市平....
炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
が、地方の豪族の家系を名族に仮托し、及び身分の向上に対していかに焦慮したかという道行きを示す一つの例話として、自分の民族的観察を記述して、本年の試筆としようとす....
放免考」より 著者:喜田貞吉
を検非違使の下部として有する放免の子孫らが、流れてここに集まることは最も自然なる道行きであらねばならぬ。そしてその河原の者・坂の者・散所の者などは、往々後世の唱....