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達する
「達する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
達するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
》を救うために、三日と云う日限《にちげん》を一日も違えず、六千貫の金《かね》を調
達する、恩返しの約束を結んだのです。――おや、誰か戸の外に、足音が聞えるではあり....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ったと見えまして、ふとした拍子《ひょうし》に、こう云う若殿様の御言葉が、御聞きに
達する事でもございますと、上べは苦笑いに御紛《おまぎら》わしなすっても、御心中の....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ばかりではない。
天文学者の説によれば、ヘラクレス星群を発した光は我我の地球へ
達するのに三万六千年を要するそうである。が、ヘラクレス星群と雖《いえど》も、永久....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
、ようやく新蔵の方へ眼を移すと、それでもちょいと眉をひそめて、「つまり君が目的を
達するにゃ、三重の難関がある訣だね。第一に君はお島婆さんの手から、安全にだね、安....
「想片」より 著者:有島武郎
るであろうか。知識階級の人が長く養われたブルジョア文化教養をもって、その境界に到
達することができるであろうか。これを私は深く疑問とするのである。単なる理知の問題....
「親子」より 著者:有島武郎
いう小屋が、草を積み重ねたように離れ離れにわびしく立っていた。 農場の事務所に
達するには、およそ一丁ほどの嶮しい赤土の坂を登らなければならない。ちょうど七十二....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ったのである。義務を必要としないが故に趣味といったのである。生活そのものが目的に
達する手段ではないが故に無目的といったのである。緩慢な、回顧的な生活にのみ囲繞さ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
な自然民の当初の幼稚なまとまらない考え方から出発して現代の大規模な思想の殿堂に到
達するまでに経由してきた道程について、多少の概念を得ることは望ましいであろうと信....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
れ普通の人間には分からないことです。要するに、この次の決戦戦争は戦争発達の極限に
達するのであります。 戦争発達の極限に
達するこの次の決戦戦争で戦争が無くなるの....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
は産土の神様から、それぞれ上の神様にお届けがあり、やがて最高の神様のお手許までも
達するとの事でございます。申すまでもなく、生れる人間には必らず一人の守護霊が附け....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、相反する点が多いと思われるが…………。』 霊界居住者の主張――爾はわれ等の伝
達する教訓が、在来の所謂正統派の教条と、相反する箇所の多きを認め、これに反対の態....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
しならん。長州征伐は幕府|創立以来の大騒動にして、前後数年の久しきにわたり目的を
達するを得ず、徳川三百年の積威はこれがために失墜し、大名中にもこれより幕命を聞か....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
原則たる議会主義を無視することになるから、解散して主権者の意志を聞けと二千万人に
達する請願となったのであります。しかるに参議院で単独審議、自然成立となって、批准....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
営してゆくか、離れ去った同志をどう農民労働党に結びつけるか、党の運営資金をどう調
達するかの不安でいっぱいになっており、同志には済まないが個人としてはホッとした気....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
起った時には徹頭徹尾ロシア位悪い国はないと信じていた。僕のリアリズムは年と共に発
達する訳には行かなかったのであろう。もっともそれは僕の知人なども出征していたため....