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違例
「違例〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
違例の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
るなら呼びつけられそうなものだのにとすぐ変に思っても見た。父が向うから来るという
違例な事が、この間の嫂の訪問に何か関係があるような気がして、自分の胸は一層不安に....
「明暗」より 著者:夏目漱石
た。したがって早起をして食前浴後の散歩に出たのだと明言する彼らは、津田にとっての
違例な現象にほかならなかった。彼は楊枝で歯を磨《こす》りながらまだ元の所に立って....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、炉辺閑話に新しい興を添えようとするでもありません。
こんなことは、すこぶる
違例で、それでも少なくとも池田良斎あたりには引合わしたろうと思われるが、良斎もす....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
を、聞き終ると
「孫左」
と、川北を、振向いた。そして
「これは、慣習に反く、
違例であろう」
と、云った。
「かようの伝令は、今までに聞きませぬ」
「うむ」....
「法然行伝」より 著者:中里介山
った人である。 十三 聖護院無品親王《しょうごいんむほんしんのう》(静恵)が御
違例の時、医療の術を尽されたが、しるしが無い。大般若《だいはんにゃ》の転読、祈祷....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ったりした。 そして、やがて彼と共に二条富ノ小路の仮皇居へ参内した。が、これは
違例であった。多くの上洛武将は、六波羅から着到の証判をうけ、日時の指示を待ってか....