違勅[語句情報] » 違勅

「違勅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

違勅の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
終わりを告げつつあった。この際、徳川の親藩なぞで至急に江戸を引き払わないものは、違勅の罪に問われるであろう。兵威をも示されるであろう。その御沙汰があるほど、総督....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
しょうしょ》」の華《か》を去り実《じつ》に就《つ》くというご趣旨に反《そむ》く、違勅《いちょく》の逆臣《ぎゃくしん》なりなどいうこともあろう。世の中には実際この....
南国太平記」より 著者:直木三十五
は、攘夷を以て、討幕を口実にしようとしているが、幕府を討つ口実としては、開国は、違勅であるという、この一本槍で――」 「何が、一本槍だい。二本差っ、大の男のくせ....
蝸牛の角」より 著者:和辻哲郎
ても、すでに議会が開けた以上は、代議士さえ聖旨にかなうような人であれば、そういう違勅の政治家を駆逐することができたはずである。しかるに同じく聖勅に違背するような....
三国志」より 著者:吉川英治
「むム」 「また、一方、玄徳が方へも、再度の勅使を立て――袁術、朝廷に対して、違勅の科あり、早々、兵を向けて南陽を討つべしと、詔を以て、命じます。正直真っ法の....
三国志」より 著者:吉川英治
向けられるべきです。何事につけ廟堂の奸賊は、朝命をもって、みだりに命じ、そむけば違勅の罪を鳴らそうというのであります。わが主玄徳のごときも、まったく心なく淮南の....
三国志」より 著者:吉川英治
って戦に入る三害を力説した。 一、中国百万の軍は、朝廷をひかえ、抗するものは、違勅の汚名をうける。 一、曹操は威雷電のごとく、その強馬精兵は久しく名あるとこ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、刎ね返すように、きっぱり言った。 「そうはまいらん。ほかならぬ勅のお召、またも違勅をかさねては畏れ多い」 「ですが」 「ならんのだ、そこが」 「そこがと仰せら....