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「遠国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遠国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
も是非ないと申しております」 「勿論のことじゃ。彼めが家の職を剥《は》ぎとって、遠国《おんごく》へ流罪申し付きょうと思うている。泰親にもそれほどの覚悟はあろう。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
わからねえ。次男も遠い中国へやる。惣領むすめも遠い北国へやる。大勢の子供をみんな遠国《おんごく》へ出してしまうというのは、なにか仔細がなければならねえ。その家《....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、ちょいと伺いたいのですが、ここらに長崎者はいませんかね」 「長崎者……。そんな遠国《おんごく》の者は住んでいねえようだが……。いや、ある、ある。この近所で荒物....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が此の頃の例になっているので、万歳はその都度《つど》に才蔵を選ぶ必要はなかった。遠国《おんごく》同士の約束は甚だ不安のようではあるが、義理の固い才蔵は万一自分に....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
口を利く元気もない。餅と菓子とを指さしただけで、苦しみ死に死んでしまったのです。遠国の者ではあり、下谷あたりの木賃宿にころがっている宿無し同様の人間ですから、死....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
恨を含み、政道を猜むの士は招かざるに応ずるであろう。夫れ天馬は大逆不慮の際、急を遠国に報ずる為め聊か用うるに足る丈である。だから竜馬は決して平和の象徴ではない、....
「春昼」より 著者:泉鏡花
すが、唯今ではとんとその旧跡とでも申すようになりました。 妙なもので、かえって遠国の衆の、参詣が多うございます。近くは上総下総、遠い処は九州｜西国あたりから、....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
さあ、もう一人……行方の知れない方ですが…… またこれが貴僧、家を越したとか、遠国へ行ったとかいうのなら、いくらか手懸りもあるし、何の不思議もないのですが、俗....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
備えもし、飼ってもいる。近県近郷の学校の教師、無論学生たち、志あるものは、都会、遠国からも見学に来り訪うこと、須賀川の牡丹の観賞に相斉しい。で、いずれの方面から....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
ぞ早や、お持ちなされまして……お代はおついでの時、）……はどうだい。そのかわり、遠国他郷のおじさんに、売りものを新聞づつみ、紙づつみにしようともしないんだぜ。豈....
「文福茶がま」より 著者:楠山正雄
した。それからは文福茶がまの評判は、方々にひろがって、近所の人はいうまでもなく、遠国からもわざわざわらじがけで見に来る人で毎日毎晩たいへんな大入りでしたから、わ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
といえば矛盾さ。例えばだね。あの『万葉』の東歌だ。あれなどもその時代の教養人が、遠国にいて、その地方の俗言を取り入れたものだ。ただ名もなく教養もない人々の手で、....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
いうのは、ここにあった事柄と遠くにあった事柄が相合することである。たとえば、私が遠国にある人のことを思うと、その思った念が先方へ通ずることをいいます。すなわち、....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
生命だけは助けておいてやる。その代り足腰が立つようになればすぐにここを立って、遠国へ旅立せえよ！ 旅立しなけりゃ今度は膾のように粉微塵に切りきざんでやるからな....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
い、「中興入道消息」に、 日蓮は中国都の者にあらず、辺国将軍等の子息にもあらず、遠国の者、民の子にて候ひしかば…… など云いて、なお旃陀羅の子が糞嚢に金を包むに....