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遠祖
「遠祖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遠祖の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
る古い山上の家族がそこに住むかと語り合った。三浦一族の子孫にあたるという青山家の
遠祖が、あの山上の家から分かれて、どの海を渡り、どの街道を通って、遠く木曾谷の西....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
のほかにも世界に乏しからぬ。したがって亡友カービー氏等が主張した、過去世に人間の
遠祖が当身《そのみ》巨大怪異の爬虫輩の強梁跋扈《きょうりょうばっこ》に逢った事実....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
くなった筆者の苦衷を御諒恕の程幾重にも伏願する次第である。 梅津家は代々非常な
遠祖から歌舞音曲の家柄であったという。山城国葛野郡に現在梅津という地名が在って、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
て、山の陰《たわ》より御船を引き越して逃げ上り行《いでま》しつとあるを、この語の
遠祖と言われたが、これただ蛇が女に化けおりしを見顕わし、恐れ逃げた一点ばかりの類....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ビヤ馬の元祖で、欧州に化石を出すエクウス・ステノニスが、北欧およびアジアの小馬の
遠祖だろうという。ただし、普通の馬と別ちがたい遺骨が、欧州とアジアのプレイストシ....
「死者の書」より 著者:折口信夫
に語り進んだ姥は、ふと口をつぐんだ。外には、瀬音が荒れて聞えている。中臣・藤原の
遠祖が、天二上に求めた天八井の水を集めて、峰を流れ降り、岩にあたって漲り激つ川な....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
間の御先祖なのでございますか?』 答『左様、先祖といえば先祖であるが、寧ろ人間の
遠祖、人間の創造者と言ったがよいであろう。つまり竜神がそのまま人間に変化したので....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
際天守閣に登られて、私もお供して初めてこの天主閣の眺望をしたのである。最上層には
遠祖の菅原道真即ち天満宮が祀ってある。その他にも武器などが置かれてあったが、この....
「文づかい」より 著者:森鴎外
どむべく、たちまち迫りて刀槍ひとしく鳴るときは、むかし行旅をおびやかししこの城の
遠祖も百年の夢を破られやせん。あわれ、この少女のこころはつねに狭き胸のうちに閉じ....
「赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
皇恩に御酬い致さねばならぬ。こう、ひたむきに決心した。功名も望まず栄誉も願わず、
遠祖橘諸兄公以来の、忠心義胆が血となり涙となって、皇家へ御奉公仕ろうと、そう決心....
「三国志」より 著者:吉川英治
に振舞うもの、すなわち廟堂の鼠賊、天下のゆるさざる逆臣である。われ、いやしくも、
遠祖|累代、漢室第一の直臣たり。天に代って、汝がごとき逆賊を討たでやあるべき。ま....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
家心理とするのは当るまい。彼はまだ二十四、五。はち切れそうな肉体である。それに、
遠祖八幡太郎の若き日も、かくやと思われる眉目だった。ただその彼に美男の自意識がチ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
えてみる。 なにしろ古い。よほど遠い以前から土着した家とは、彼にも信じられる。
遠祖は、敏達天皇の裔、橘ノ諸兄からと、いわれているが、そんな遠くの血は、水分川の....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
いかに上古の上※の生活が、柔弱ということの反対であったかもわかる。是でこそ我々の
遠祖の肌膚が丈夫で、風邪などいうものを知らなかった原因も突き止められるのである。....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
実証している。 人間の肉体には、いまでも、尻ッ尾のあった時代の痕がある。人間の
遠祖は、まぎれもなく動物だった。その動物が、人間らしい社会をもち、文化をもち、道....