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遠視
「遠視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遠視の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「職工と微笑」より 著者:松永延造
は近視的であるが、その眼球はアナスチグマットレンズのようにシャープである。善人は
遠視眼である。それで、遠くの地平とか天空とか云う大まかなものをデテール抜きにして....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
―宗近君は近視眼じゃないんですか」 「勉強しないから、なりたくてもなれない」 「
遠視眼でもないんですか」 「冗談《じょうだん》を云っちゃいけない。――さあ好加減....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
姿をあらわした。 「根賀地さんから、お電話です」 私は電話室の中に飛びこんだ。
遠視電話のスクリーンには部下の根賀地の待ちくたびれた顔があった。私等は読唇術で用....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
か。大切にして下さい。無理をなさらないように。スエ子も眼鏡をもっています。これは
遠視。国男も。緑郎も近視。全くこれではベルリンの小学生ではないが、支那人と日本人....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
くなって来ていて、近く池袋の近藤という眼科の人のところへ二人で行きます。あの人は
遠視ですが、糖尿からの白内障でなければ幸ですが。そうだとことね。手術の出来る迄視....
「シェイクスピアの郷里」より 著者:野上豊一郎
いから、捜すことはしなかった。それに私は近視十度の眼鏡をかけているが、実際は半分
遠視になりかけて、少し距離のある細かい文字は判読しにくいので、尚更あきらめるより....
「温浴」より 著者:坂口安吾
が何よりの悪刺戟になることがのみこめてくる。もっとも、私は強度の近視のところへ、
遠視が加わったから、メガネをかけても外してもグアイが悪いのである。それがメガネの....
「十年後のラジオ界」より 著者:海野十三
ねて来る。受持区域の交番からオマワリさんが調べに来る。冥土に於けるC子の姿は無線
遠視に撮られて、直ちに中央放送局へ中継される。娑婆ではこれを、警察庁|公示事項の....
「酒渇記」より 著者:佐藤垢石
平、兵部大輔源嗣敬、右近衛少将藤原兼茂、藤原俊蔭、出羽守藤原経邦、兵部少輔良峰、
遠視左兵衛佐藤原伊衡、平希也など僅かに八人であったのである。何れも当時無双の大上....
「バットクラス」より 著者:岡本かの子
ュだから妙に如才ない処もあるんだわ」 スワンソン氏はタイムスの厖大な紙量の上に
遠視眼鏡を置き、霧の朝の薄暗い室内を明るくする為に卓上電燈のスイッチを捻った。夫....