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遠野
「遠野〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遠野の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の蛇となる。その形槌に類する故、槌蛇と呼んだと記憶すと。佐々木繁氏来示には、陸中
遠野地方で、草刈り誤って蛇の首を斬ると、三年経てその首槌形となり仇をなす。依って....
「シグナルとシグナレス」より 著者:宮沢賢治
さそりの赤眼《あかめ》が 見えたころ、 四時から今朝《けさ》も やって来た。
遠野《とおの》の盆地《ぼんち》は まっくらで、 つめたい水の 声ばかり。 ....
「遠野へ」より 著者:水野葉舟
一 「いま、これから東の方に向って、この花巻を発つ。目的地の
遠野に着くには、今夜、夜が少し更けてからだそうだ。」――この頃は、もう少しずつ雪....
「旅からのはがき」より 著者:水野葉舟
今、花巻に着いた 九時、今、花巻に着いた。目的地の
遠野行きの馬車はすぐ出るんだが、道はずいぶん遠いそうだし、それにそういそぐわけで....
「香油」より 著者:水野葉舟
一 その日は十二三里の道を、一日乗り合い馬車に揺られながらとおした。やっとの思いで、その
遠野町《とおのまち》に着いたころは、もうすっかり夜が更けていた。しかも、雪が降り....
「黄昏」より 著者:水野葉舟
佐々木君が馬車に乗ってしまうのを見送って、二階にあがって来た。けさ
遠野から馬車に乗った人たちが、二組三組に分かれてほうぼうの室の炬燵《こたつ》にあ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
しい。うす紫の朝|靄《もや》には、人家が近いとみえて鶏の声が流れ、杉木立ちの並ぶ
遠野の果てに日の出の雲は赤い。
はるかに連山の残雪。
ふっと近くに馬のいなな....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
を一日で廻って、大船渡《おおふなわたし》の湊に二日いた。 陸前竹崎まで戻って、
遠野街道をとり、岩手八日町に一日、岩手上郷に一日いて消息をたずね、釜石へ廻って、....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
近ごろ近ごろ、おもしろき書を読みたり。柳田国男氏の著、
遠野物語なり。再読三読、なお飽くことを知らず。この書は、陸中国|上閉伊郡に
遠野郷....
「月夜峠」より 著者:水野葉舟
これも同じく
遠野《とおの》で聞いた談《はなし》だ。その近傍《きんぼう》の或《ある》海岸の村に....
「テレパシー」より 著者:水野葉舟
、何だか薄暗い、如何《いか》にも幽霊が出そうな地方だが、私がこの夏行った、陸中国
遠野郷《りくちゅうのくにとおのごう》の近辺《あたり》も、一般に昔からの伝説などが....
「オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
京帝室博物館の所蔵で、故伊能嘉矩君の寄附にかかる物。おそらく同君の郷里なる、陸中
遠野あたりの物であろう。他の一つは羽前東田川郡立谷沢村大字木ノ沢の、長南助右衛門....
「イギリス海岸」より 著者:宮沢賢治
《きし》です。北上《きたかみ》川の西岸でした。東の仙人峠《せんにんとうげ》から、
遠野《とおの》を通り土沢《つちざわ》を過《す》ぎ、北上山地を横截《よこぎ》って来....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
や九戸郡の如きは、山が重なり交通の便も悪いので、訪ねる人は余りありません。ですが
遠野だとか岩泉だとか、もっと北の軽米だとかいう町は、今も昔の生活を濃く思わせる所....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
この書を外国に在る人々に呈す この話はすべて
遠野の人佐々木鏡石君より聞きたり。昨明治四十二年の二月ごろより始めて夜分おりおり....