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遠離
「遠離〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遠離の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「橡の花」より 著者:梶井基次郎
と聞きもしないのに説明しています。私と友は顔を見合せて変な笑顔になりました。やや
遠離《とおざか》ってから私達はお互いに笑い合ったことです。「きっと捕まえてあがっ....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
」も「夢想」も同じことで、要するに、私たちの「妄想」です。ですから、「顛倒夢想を
遠離する」ということは、そうした妄想を打破ることです。克服し超越することです。そ....
「弟子」より 著者:中島敦
んで魯の国を立退《たちの》いた。 作曲家でもあり作詞家でもあった孔子は、次第に
遠離《とおざか》り行く都城を顧《かえり》みながら、歌う。 かの美婦の口には君子....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
真の心の静けさと濡れたる愛とはその室にありて保たるるのである。 かの仏遺教経の
遠離功徳分にあるごとく「寂静無為の安楽を求めんと欲す」る比丘は「当に※閙を離れて....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
的・肉体的で、後世の歌にこういう表現のないのは、総べてこういう特徴から歌人の心が
遠離して行ったためである。此御歌は万葉集中最高峰の一つとおもうので、その説明をし....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
のももとよりのことであった。 法華経を広める者には必ず三類の怨敵が起こって、「
遠離於塔寺」「悪口罵言」「刀杖瓦石」の難に会うべしという予言は、そのままに現われ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
この言葉を心の奥の奥、深淵の中で、うち返しうち返してみた後に、すべての暗い雑念を
遠離して、この単純なる告白の言葉を得たものと信じている。複雑に徹した単純である。....
「荒磯の興味」より 著者:佐藤惣之助
科学的な知識を前提として、私達の磯釣は成立するのである。 その第一は陸の生活と
遠離の感で、まるでロビンソン・クルーソーになった気持である。第二は陸と海の境界線....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
く色を変えた。しかし再び夏が来れば、また緑は萌え出よう。だが甚三は帰って来ない。
遠離茫々幾千載。たとえ千載待ったところで、死者の甦えった例はない。如露また如電こ....