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「遡行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遡行の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
じ、そこに立て掛けてある絵を見入りはじめた。 それは百号ほどのもので、数世紀も遡行したと思われるような、暗い色調で描かれていた。事実クイロス教授が持ち出した謎....
ピークハンティングに帰れ」より 著者:松濤明
われはそれをエベレストの登山と認めるであろう。スポーツの場合も同様であって、沢を遡行《そこう》して登りつめたところから漫然と尾根を下ったり、山の裾の岩壁を上り下....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
連盟バンザアイ」 いかだは川の右岸にそうてなめらかにすすんだ。だが潮にまかせて遡行するいかだのことであるから、速力はいたってにぶかった。その日は中途で一|泊し....
撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
減って、船がエンコしてしまった。大同江が洪水中だった事実を知らずにいい気になって遡行《そこう》したのが手落だったのだ。えたりと朝鮮側は東洋的戦術で、河上から火を....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
り、四、五の人が乗る。人の降りる所、江岸の山添いに、わずかな屋根が見える。また、遡行してゆく。水悠々。人悠々。 ふいに、ぼくら旅客の眠りをさまして、案内嬢がい....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
は余り大袈裟であるというので否決し、先ず荒川を下ることに極めて置いて、若し西沢の遡行がむずかしい場合には釜沢入りを決行しようということになった。 塩山駅で下車....
秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
飯盒で沸かされた。 十三日。風雨。午前六時五十分野営地出発。来路を空沢の出合まで遡行し、夫より右斜に上りて、九時一の平坦地に達し、東に向って下り、十時日光沢。十....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
いるようだ。それがまた一しおの風情を添えた。 これから東沢の合流点まで黒部川を遡行した。主として左岸の水際を辿ったのであるが、二個所ばかり崖の上を廻らなければ....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
発音した)を過ぎると再び橋を打って左岸に移るのであるが、此橋の打てるか打てぬかが遡行の可能不可能を決するもので、うまく打てればいいがと幾度も気懸りらしくつぶやく....