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適わない
「適わない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
適わないの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
てて行くところに自分の本質はあるのだ。要するに普通の行き方では真佐子ははじめから
適わない自分の相手なのだ。たった一つの道は意地悪く拗ねることによって、ひょっとし....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
牲にする位の事は、何とも思わないで自由自在にこき使ったのだ……俺は到底この男には
適わない。否々。嬢次母子の気強さにも、志免警視の勇敢さにも俺は到底|敵いっこない....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
めは、キリストのこの行為を善しと見ることができなかった。それは愛と赦しとの教えに
適わないと思われたからである。しかし私はこの頃は、愛しつつ赦しつつ、かく為すこと....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
いか。莫迦に弱い音をお吹きだねえ」 お菊はニヤリと嘲笑った。 「姐御に逢っちゃ
適わない。私は案外臆病者でね。……そりゃ肩書もござんすが、この肩書の塩田というの....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
優れている場合、即ちコンダクターとその演奏家と、芸術的な才能に於ても経験に於ても
適わない、同等であるという場合には、この両者の間の関係はどうなるか、そこに一つの....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
れ男が、鉄砲、弓、槍などを担いで、護衛して歩いているからであった。 (飛道具には
適わない) 三人ながらそう思った。 で、要介は浪之助に、 「どこまでもこっそ....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
きませぬからお目にかかった時にゆずります。あまりくどくいう事はかえって貴兄の心に
適わないかと思いますので。 ベートーヴェンについての本をお出しになる由、私のと....