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適不適
「適不適〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
適不適の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「競馬」より 著者:織田作之助
れや落馬|癖《へき》の有無、騎手の上手《じょうず》下手《へた》、距離《きょり》の
適不適まで勘定《かんじょう》に入れて、これならば絶対確実だと出馬表に赤|鉛筆《え....
「ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
地質がだね……」といいながら、彼は白仏《はくふつ》の地質比較論から、葡萄の栽培の
適不適に及んで、地質の上からいっても、栽培法からいっても、醸造法からいっても、ベ....
「道草」より 著者:夏目漱石
ち揃《そろ》って上京した時に、有名な政治家のある伯爵《はくしゃく》に会って、父の
適不適を問い訊《ただ》したら、その伯爵がどうも不向《ふむき》だろうと答えたので、....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
際吾輩は覚えず第二の真理に逢着《ほうちゃく》した。「すべての動物は直覚的に事物の
適不適を予知す」真理はすでに二つまで発明したが、餅がくっ付いているので毫《ごう》....
「弓町より」より 著者:石川啄木
代以後の詩は、明治四十年代以後の言葉で書かれねばならぬということは、詩語としての
適不適、表白の便不便の問題ではなくて、新らしい詩の精神、すなわち時代の精神の必要....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
ことより、かくあらねばならぬということを知ることはできぬ。クラークは物の真相より
適不適を知ることができるというが、
適不適ということは已に純粋なる知識上の判断では....
「弟子」より 著者:中島敦
のか? 身を捨てて義を成すことの中にはないのであろうか? 一人の人間の出処進退の
適不適の方が、天下|蒼生《そうせい》の安危ということよりも大切なのであろうか? ....
「子に愛人の出来た場合」より 著者:宮本百合子
ず冷静に、深い愛を以って、愛人達の生活のよき発展を助けること、相手がよいわるい、
適不適と云うことは当事者達の生活経験によらなければ云えないことと心得ること。 ....
「株式仲買店々員」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ました。 「ええ、毎朝、株式取引の高低表は見ております」 「そうだ、それが本当の
適不適を示してくれる」 と、彼は叫びました。 「これが一番いい方法だ。――あな....
「旧藩情」より 著者:福沢諭吉
てその魁《さきがけ》をなしたきことなり。婚姻はもとより当人の意に従《したがっ》て
適不適もあり、また後日生計の見込もなき者と強《し》いて婚《こん》すべきには非ざれ....
「日記」より 著者:宮本百合子
めの芸術と云う人と、人生のための芸術と云う人。宇野浩二氏の若山牧水氏作品評、評の
適不適より、宇野氏のヘラヘラの他の一面、其処では、一種の人間的な敬虔の現れて居る....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
りませんか。「薤露行」などの一頁は「猫」の五頁位と同じ労力がかかるのは当然です。
適不適の論じゃない。二階を建てるのは驚きましたね。明治四十八年には三階を建て五十....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ありませんから最も老功なる人に択り出してもらうものと覚悟すべきです」 第百八十三
適不適 中川「しかし娘さんの中《うち》には両親の揃っていない人もありましょう。....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
番下が毎度お話し申すブリスケでボイルドに致しますと極《ご》く徳用な所です」と肉の
適不適は料理によりて一々異るなり。小山の妻君|頻《しきり》に図面を眺め「考えてみ....
「四つの都」より 著者:織田作之助
ナリオを選ぶことは冒険に過ぎやしないだろうか、それに私のシナリオ・ライタとしての
適不適も未知数(かつて溝口氏のために「わが町」のストーリを書いたことはあるにせよ....