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適役
「適役〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
適役の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
の将とするか詮議|区々である。隆景進み出て云う様、この大役は立花左近将監宗茂こそ
適役である。嘗つて某の父元就四万騎をもって大友修理大夫|義鎮の三万騎を九州|多々....
「南さんの恋人」より 著者:豊島与志雄
、まだ四十歳の未亡人で、金があって孤独で閑で、ぼんやり日を暮してた人だから、丁度
適役だった。南さんが再婚するまで、とそういうつもりらしかった。南さんは三十七歳で....
「夜長姫と耳男」より 著者:坂口安吾
ミの仕事のうちではあるが、木地屋とタクミは違うものだ。木を叩ッ切るだけなら、他に
適役があらア。つまらねえことでオレの気を散らさねえように願いますよ」 ブツブツ....
「吝嗇神の宿」より 著者:坂口安吾
引揚げ者の風体と、何よりもそのフクロウだな。誰の目にも実直な夜番にはこの上もない
適役と見立てたくなる風態だ。オメエが工場長に面会して、ただいまシナから引揚げて参....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
っていたが、酔いが廻るとほめはじめて、どうしても私と入れ代りに檻の中に残った方が
適役のような言辞を喋りまくって戻っていった。 ヤジウマ根性というものは、文学者....
「松井須磨子」より 著者:長谷川時雨
などは、彼女に最も適した漂泊女《ジプシイ》の女であり、鼻っぱりの大層強い性格で、
適役《はまりやく》でなければならないのに、どうもいきが弱かったと言った。 彼女....
「三国志」より 著者:吉川英治
。平原の人で華欽、字を子魚という者。もと曹操に愛せられた男ですが、これを用いれば
適役でしょう」 「呼べ。早速」 孫権は、その気になった。 冀北の強国、袁紹が....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
――こういう、因縁つきの主従なので、吉宗に附するに、彼の隠し目付は、たしかに
適役にちがいなかった。そして、今度という今度の事件に当っては、いよいよもって若い....