適正[語句情報] »
適正
「適正〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
適正の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
詰まりの一歩手前の観ある。やがては買出しも出来なくなるものと思われる。配給などが
適正に行なわれなくなれば、次にくるものは何か。恐るべし。 十月十九日 ◯もうほ....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
生は常に麦酒《ビール》と九柱戯ばかりではない。しかし、私は結局、事物の究極の
適正を信ずる。私が一朝眼覚めた時地獄に堕《お》ちていようとも、私の此の信念は変る....
「一九四六年の文壇」より 著者:宮本百合子
文化の重要な新芽をくっているといえると思います。民主的出版の確立のために、用紙の
適正な配給を監視するという仕事は、反動文化との闘いの最も根本的な必要だと思います....
「働く婦人」より 著者:宮本百合子
女の体で出来ない仕事の種類もあって、そのための規定もつくられているのだが、女子の
適正賃銀がきめられた結果、これ迄より一層収入が減って動揺している部分があるという....
「私の感想」より 著者:宮本百合子
しい住宅難の折から、きのうきょう厚生省と警視庁との意見にくいちがいが示されている
適正家賃算出法の問題は、日本全国の借家人が注意をあつめて成行きを案じていることが....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
の男子最低四百五十円。これは成程今までの諸官省の据置月給のひどさから見れば、一応
適正な処置である。しかし家計簿と最低賃金四百五十円也というものを睨み合せて見ると....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
。七月には経済安定本部の「経済実相報告書」を発表した。引き続き生活必需品の流通を
適正化するために公定価格の引きあげが行われた。 千八百円ベースは四・二人世帯の....
「それに偽りがないならば」より 著者:宮本百合子
蹂りんしているのではないかと被告がすでに思っているような事件においては」「法令が
適正に運用されているかどうかを注意し、いやしくも非道、不正を発見したときにはこれ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
の人民戦線運動と労協とが一つのものであるということはないのだから、こうした批評が
適正なものでないのは知れたことで、結局、もし本気になって人民戦線に反感を持つもの....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
関説問題に就いての海軍部内の所信を重ねて披瀝する処があった。「政府としては速かに
適正な処置を取って民心の正しい帰趨を明示すべきこと当然であるが、既に三十年の長年....
「中支生活者」より 著者:豊島与志雄
けれど、その教材の不足は同情に価するものがある。 茲に教材の不足という意味は、
適正な教材のそれを指すのである。
適正な教材とは、偏狭な日本的な何かを上から押しつ....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
の淫売などという者はない。年々交際を新にし、寝室への門をひらいて、若者の性生活を
適正健康ならしめるのである。鼻介の野郎ときては、十手をちらつかせて大ボラを吹きま....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
相当する多くの報いをうけるのは当然だ。報酬は義理でも人情でもヒイキでもない。常に
適正な評価に従うべきだ。それが今日の秩序の基本をなすべきものですよ。その秩序が確....
「新たに法学部に入学された諸君へ」より 著者:末弘厳太郎
いるかを知ることが何よりも大切であって、私は、この点に関する無智もしくは誤解が、
適正なる学習の妨げになっていることを多数の事例について発見するのである。 現在....
「法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
目的に適った法令を作る科学的方法を研究する学であり、解釈法学は個々の具体的事件に
適正な法的取扱いを与える科学的方法を研究する学である。科学としての解釈法学は、単....