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「適者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

適者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
中に拡がって、とても女子供や老人と構ってはいられない。生存競争とか優勝劣敗とか、適者生存とかいう学問上の言葉を、一番手っ取り早く説明するのは電車の昇降であるが、....
ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
しそれらは栄養生殖に不適当であるためにまもなく絶滅したと言って、ここに明らかに「適者生存の理」を述べている。残存し繁栄した種族は自衛の能力あるものか、しからざれ....
天災と国防」より 著者:寺田寅彦
いわゆる地の利によるであろう。旧村落は「自然淘汰」という時の試練に堪えた場所に「適者」として「生存」しているのに反して、停車場というものの位置は気象的条件などと....
俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
金銭の力で招致することのできないものであって、やはり進化論的の意味での自然淘汰、適者生存の理によるものであろうと思われる。この七五、また五七は単に和歌の形式の骨....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
夫は社会科学的範疇体系から来る――は、もはや物理学や生物学の法則ではない。例えば適者生存とか自然淘汰とかの法則が生物界に行なわれたとしても、それから社会の法則を....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
響を与えたという事実を知っている。ダーウィン自身の告白する処によれば、マルサスの適者存在・生存競争・の観念や、人口の幾何級数的な増加の思想は、彼をして従来持って....
外来語所感」より 著者:九鬼周造
ファーターランド」といった方が遥に荘重に響く。 第三の反対理由は言語の世界にも適者生存の自然|淘汰が行われている、人為的な強制などでは、言語の改廃は困難である....
家庭の人へ」より 著者:寺田寅彦
く見えなくなってしまってそれっきり永久に消えてなくなってしまったのである。これは適者生存自然淘汰の原理によって、元来寒暖計などあるまじき原始人の風呂場にあった寒....
煎じ詰めれば」より 著者:桐生悠々
、煎じ詰めれば、未来と現在との衝突でもある。我はワンズマンの修正により、進化論の適者を以て未来の状況に適応する者としているに反して、彼等はダーウィンの正統進化論....
決闘」より 著者:神西清
われわれの文化は著しくこの生存競争及び淘汰作用を弱め、われわれは自ら、虚弱者、不適者の絶滅に心を労さねばならぬことになった。さもないと、他日ラエーフスキイの徒が....
金狼」より 著者:久生十蘭
た。実情を明かせば、本家の家系は、いわゆる劣性家系であって、屡※手のつけられぬ不適者をだした。こんな家に嫁の来手はないのだから、強制的に分家の女子を、それらの※....
素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
れはすべての現代新画が、如実に内容貧弱を物語っていることで分る。このうち、強いて適者? として抜擢するならば靭彦、古径両氏の筆技と人品であろう。またしてもしばし....
天を怖れよ」より 著者:小川未明
て、今日の如く、人類がこの地球の征服者であると誰が確信するものがありましょうか。適者生存は、犯し難い真理であります。驕る者久しからず、これを思えばもっと人間は、....
特殊部落の言語」より 著者:喜田貞吉
には、自然と一種の合の子言葉が出来る。自然淘汰優勝劣敗の原則がここにも行われて、適者優者が生存して、ここに江戸言葉というものが出来た。しかし一と口に江戸というう....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
のが、果して社会に跡を絶った訳ではない。生存競争は相変らず激烈であり、自然淘汰、適者生存の原則はどこまでも行われている。過去におけるが如き賤民の名こそなけれ、名....