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遮那
「遮那〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遮那の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
あるとは、知らぬが仏の奈良の都へ、一足飛びに飛んだ佐助は、その夜は大仏殿の大毘盧
遮那仏の掌の上で夜を明かした。 「天下広しといえども、大仏の掌で夜を明かしたのは....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
った竜は、依然多淫だ。面倒だが読者が悦ぶだろから、一、二例を挙げよう。 『大毘盧
遮那加持経《だいびるしゃなかじきょう》』に、人の諸心性を諸動物に比べた中に、広大....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に徙《うつ》し付けると。支那で馬に因《ちな》んで驚駭《きょうがい》と書き『大毘盧
遮那加持経《だいびるしゃなかじきょう》』に馬心は一切処に驚怖思念すとあるなど驚き....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
明真言《こうみょうしんごん》の唱えのみが朗々として外に響きます。 ※阿謨迦毘盧
遮那摩訶菩怛羅摩尼鉢曇摩忸婆羅波羅波利多耶※《おんあもきゃびろしゃのまかぼだらま....
「死者の書」より 著者:折口信夫
まって来たのである。 こうして対いあって居る主人の顔なり、姿なりが、其ままあの盧
遮那ほとけの俤だ、と言って、誰が否もう。 お身も、少し咄したら、ええではないか。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の仁王が、それだけを持出せば絶倫の大きさのものなのですが、なにしろ大仏の本尊の盧
遮那仏《るしゃなぶつ》が、五丈三尺という日本一の大きさを誇っている、その前ですか....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
からうつして来た火を差出したのをとって、護摩木の下へ入れた。そして、口で
「※廬
遮那《びるしゃな》如来、北方不空成就如来、西方無量寿仏、金剛|薩※《さった》、十....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
居るような有様に見えたです。そこで例のヘボ歌がまた胸の中から飛び出した。
毘廬
遮那の法の御旗の流れかと
思はれにけるブラフマの川
どうもこの歌が出....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
平家の全盛にくると、伊織は憂鬱だった。雪の日の常磐御前に、眼をしばたたき、鞍馬の
遮那王牛若が、僧正ヶ谷で、夜ごと、天狗から剣法をうけて、京を脱出するところへくる....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ていた。――亀山、嵐山、大堰川をとりいれて、――その中心に祇園精舎にならった毘盧
遮那仏の本堂をすえ、塔、楼閣、講堂、山門、七十七の寮舎、八十四|間の外廊、鐘楼、....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
の成人です。また同じ伊豆へことし配流された僧文覚です。――さらにここにまた鞍馬の
遮那王(牛若)が、じっとしていられない年ごろにもなって来ました。 だが、保元平....
「四つの都」より 著者:織田作之助
ようと思うんです、今度の仕事の事で」 一四 東大寺大仏殿。 五丈三尺五寸の大毘盧
遮那仏。 庄平大仏を見上げている。眼鏡をとって再び見上げる。 一五 大仏殿の附近....