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遺志
「遺志〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遺志の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
き、近臣の士に、この怨みを晴らしてくれと遺言があったそうで、家臣の者の中に、その
遺志を継ごうというものが数多あるそうで……」 「主が、自分の短慮から命を落したの....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
ないものは、地球にだんだん近づいてくる火星のことであった。われわれ二人は、博士の
遺志をついでこの花陵島にたてこもり、あくまで火星の生物に対抗しようとかたく誓ったことであった。....
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
た光景を叙述している。 即ち、参廷して父の湊川に於ける戦死を述べ、今こそ亡父の
遺志を遂行する心からの歓喜に言及し、師直兄弟の首に自らの首を賭けて必勝を誓って居....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
で来るような西洋人に、そうやすやすとこの国の土を踏ませる法はない。開港が東照宮の
遺志にそむくはおろか、朝廷尊崇の大義にすら悖ると歯ぎしりをかむものがある。 し....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
周防守、岡部駿河守らをはじめ奸吏ども数多くこれありて、井伊掃部頭、安藤対馬守らの
遺志をつぎ、賄賂をもって種々|奸謀を行ない、実もって言語道断、不届きの至りなり。....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
あった。あの賀茂真淵あたりまでは、まだそれでもおもに万葉を探ることであった。その
遺志をついだ本居宣長が終生の事業として古事記を探るようになって、はじめて古代の全....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
記者諸君からも、どんなに酷しく遺書の発表を迫られたか分らぬ。然し、私は堅く博士の
遺志を守って、一年経たなければ公表が出来ないと、最後まで頑張り通した。その為に私....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
師をして、毒を盛らせたということであるが、真相は今にわからない。 しかし家治の
遺志なるものは、幸い実行することが出来た。家治の死後電光石火に、幕府の改革が行わ....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
行く左門の姿は、俯向いていて寂しそうで、人生の苦行者のように見えた。 (父上のご
遺志だ。わしはどうあろうと、どこまでも、奪われた天国の剣を探して、手に入れなけれ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
五日に、安楽椅子によりかかったまま、何の苦しみもなく眠るがごとくこの世を去った。
遺志により、葬式は極めて簡素に行われ、また彼の属していた教会の習慣により、ごく静....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
に接することができません。 小山内先生 しかしわれわれ八十人の同志は、先生の
遺志を奉じて、最後の一人にいたるまで、われわれの本城たる築地小劇場を守る覚悟であ....
「熱情の人」より 著者:久保栄
的舞台である。 築地小劇場は、最もよき指導者、最もよき同志としての小山内先生の
遺志を奉じて、その最もよき後継者たるべく最善の努力を続けなければならない。ただわ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
皇と対立の形になり、状を幕府へ訴えられた。幕府は後嵯峨院の皇后|大宮院に上皇の御
遺志をうかがったところ、亀山天皇の御筋を立てるべしとのことだったと答えられたので....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
たを保護するためにも結婚しなければならないと仰しゃるんでしょう?』 『ええ、兄の
遺志でもあるから、と申して度々私に迫りましたの、その度毎に私はこの家を逃げ出して....