遺族[語句情報] »
遺族
「遺族〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遺族の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「沼地」より 著者:芥川竜之介
ないのです。が、何しろ当人が口癖のようにここへ出す出すと云っていたものですから、
遺族《いぞく》が審査員へ頼んで、やっとこの隅へ懸ける事になったのです。」
「
遺族....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
とる二百円は一体誰の手へ渡るのかと言うと、何《なん》でも契約書の文面によれば、「
遺族または本人の指定したるもの」に支払うことになっていました。実際またそうでもし....
「或る女」より 著者:有島武郎
いるのみだった。
荷役の目まぐるしい騒ぎが二日続いたあとの絵島丸は、泣きわめく
遺族に取り囲まれたうつろな死骸《しがい》のように、がらんと静まり返って、騒々しい....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
にも雄々しい頼みがいある男と見え、死んでは万人にその英雄的な最後を惜しみ仰がれ、
遺族まで生活の保障を与えられる飛行将校にすらなろうという人の少ない世の中に、荒れ....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
を発表していただいても遅くはないでしょう」 「ごもっともです。ところで風間さんの
遺族は今どうしていられますかね」 相良十吉はこの間にハッと表情を暗くしたようで....
「赤外線男」より 著者:海野十三
た砂利場から動かされ、警察の屍体収容室に移された。いつもの例によれば、ここへ誰か
遺族が顔色をかえて駈けこんでくるのが筋書だったが、どうしたものか何時まで経っても....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
いるのだよ。パチノ墓穴の場所については、いささか存じよりがあるが、しかしパチノの
遺族を捜し出すのはちょっと骨が折れるネ。しかし何事も墓穴の中に在ると思うよ。では....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
だった。 だから、オクタンは、とても悪い奴。ヘザ某は気の毒な人。そしてヘザ某の
遺族か部下は、オクタンを恨んでいるが、彼らの手には、オクタンには奪われないで助か....
「超人間X号」より 著者:海野十三
、推理のタネがある。それは火辻の死体を盗んでいったのはなぜかという疑問だ。火辻の
遺族の者であろうか。それとも、
遺族ではなく、あの火辻の死体が入用であるために盗ん....
「大脳手術」より 著者:海野十三
、肝臓病ではない死者から摘出し、予ねて貯蔵してあったものであり、そしてそれはその
遺族が世界人類の幸福のために人体集成局部品部へ進んで売却したものなんだ。まあこう....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
、もう大丈夫と思っていたところが、それが出て来たところから、これはてっきり土井の
遺族が一緒に策動しているものと睨み、そこで彼は土居三津子を呼びこんで、いろいろな....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
なっているのを発見されたが、遺書もなんにもない。ただその生前一枚のハガキが、その
遺族の許に送られていたが、それによると、あの大将と最近大発見をしたから、やがて大....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
まいし、死の直前に不動産を全部金に換え、しかもそいつを全部使途不明にしてしまい、
遺族は生活費の外に一文も余裕がないというのだからネ」 「それに変だといえば、大将....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
々で賑いました。無論あの海嘯で相当沢山の人命が亡びたのでございますが、心掛の良い
遺族は決して恨みがましいことを申さず、死ぬのも皆寿命であるとあきらめて、心から御....
「瘤」より 著者:犬田卯
い目を見せたこともなかったのである。千円という莫大な香料を貰ったとはいうものの、
遺族にとってはおやじが八年間遊んで使った金に比すれば、それは十分の一にも相当しな....