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「遺留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

遺留の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
、これから先燃焼するであろう物件を助け出し、それによってゼムリヤ号の搭載荷物とか遺留物品を点検して何かの新しい手懸りを得ようとするのであった。そのためには、更に....
深夜の市長」より 著者:海野十三
いるのか。 「……これが見えるか、諸君! この手帳こそは、昨夜司法官浅間新十郎が遺留していったものだ。彼は市長と警視総監と検事局と、それから無頼漢『深夜の市長』....
爬虫館事件」より 著者:海野十三
見た記憶があった。その記事は社会面に三段抜きで「河内園長の奇怪な失踪・動物園内に遺留された帽子と上衣」といったような標題がついていたように思う。 「はァ、トシ子....
赤外線男」より 著者:海野十三
はそんな商売に似合わぬインテリのように見うけた。警察の卓子の上に拡げられた数々の遺留品を一つ一つ手にとりあげながら、彼はコンパクト一つにもかなり明瞭な説明をつけ....
地獄街道」より 著者:海野十三
年が三人とも泊ったことが判った。三人とも夜中にいなくなったので覚えているそうだ。遺留品も出て来た」 「ほほう」 「ところがその青年たちは、申し合わせたように近所....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
「ああ、ちょっと待って下さい」 と声を掛けた者があった。それは先刻から痣蟹の遺留した品物をひねくりながら、この場の話に耳を傾けていた覆面探偵青竜王だった。 ....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
気色を見せなかったように、他の二人も、足跡を残さずにすむ脱出径路と不可解な兇器の遺留場所を解くものが、漠然と暗示されているような気がして、必ずや鐘楼内から、それ....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
動車で駆けつけた。そして一札《いっさつ》を入れ、人事不省《じんじふせい》の博士と遺留《いりゅう》の鞄《かばん》とを内容物もろとも引取っていったのであった。 博....
怪星ガン」より 著者:海野十三
、わたしたちは『宇宙の女王』号の姿を発見することができなかったし、そのほか、その遺留品らしい何物をも見つけることができなかったのです。といって、けっして捜査の手....
獏鸚」より 著者:海野十三
た。何? それは瓲数で云って、三瓲あまりの大爆薬が入っていた。この思い懸けない遺留品には、金庫を覗きこんだ係官たちも、「呀ッ」といって一斉に出口に逃げだしたほ....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
あった。さりとて男同士の心中でもあるまい。ほかに書置きもなく、手がかりとなるべき遺留品も見あたらないので、警察でもこの事件の真相をとらえるのに苦しんだ。 「お筆....
有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
であった。さりとて男同士の心中でもあるまい。ほかに書置もなく、手がかりとなるべき遺留品も見あたらないので、警察でもこの事件の真相をとらえるのに苦しんだ。 「お筆....
旅客機事件」より 著者:大庭武年
た係官は、総てを綜合して、先ず次の如く報告した。 「――機体内に兇器とおぼしき物遺留されず。又被害者の所持品中の折鞄は開放されて打ち捨ててあり、在中品は二三の書....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
を振照して、七兵衛の指さす方を仔細に検査したが、別に手懸りとなるべき足跡もなく、遺留品も見出し得なかった。 「どうも判らんな。」と、塚田巡査も失望の嘆息を洩した....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
が二等車の中に、パラソルとショール、鰐皮のハンドバッグ、小さいスーツケース一個が遺留されて居り、荷物の持主の姿がどこにもない。事によると途中で振り落されたのでは....