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遺老
「遺老〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遺老の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
エスキモ人がキリスト教に化する事多きより、一代前の事は全く虚誕のごとく聞えるが、
遺老に就いて種々調べると、欧人が聞いて無残極まり、世にあり得べからずと思われる事....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
上、二万文の懸賞金を損したので家じゅうで泣き叫んだ。その日から彼等の間にだんだん
遺老気質が発生した。 輿論の方面からいうと未荘では異議が無かった。むろん阿Qが....
「頭髪の故事」より 著者:井上紅梅
だ辮子《べんつ》を強いられたために依るのだ。 頑民《がんみん》は殺し尽すべし、
遺老は寿命が来れば死ぬ。辮子はもはやとどめ得た。洪《こう》、揚《よう》(長髪賊の....
「風波」より 著者:井上紅梅
た一人の図抜けた人物で兼ねてなかなかの学者先生である。彼は学問があるのでいささか
遺老の臭気がある。彼は十何册ほどの金聖歎の批評した三国志を持っている。坐っている....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
の気分がマダ浅草には漂っていた。一つは椿岳や下岡蓮杖や鵜飼三次というような江戸の
遺老が不思議に寺内に集って盛んに江戸趣味を発揮したからであった。この鵜飼三次とい....
「正宗谷崎両氏の批評に答う」より 著者:永井荷風
込むアカデミイがある。江戸時代には死したる学者を葬る儒者捨場があった。大正文学の
遺老を捨てる山は何処にあるか……イヤこんな事を言っていると、わたくしは宛然《さな....
「山の人生」より 著者:柳田国男
や長髄彦の骨が現れ、もしくは現れたと語り伝えて尊信しているのである。 沖繩の『
遺老説伝』には次のような話がある。「昔宮古島|川満の邑に、天仁屋大司といふ天の神....