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遺詔
「遺詔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遺詔の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
事を生ぜんとは。 太祖の病は洪武三十一年五月に起りて、同閏五月|西宮に崩ず。其
遺詔こそは感ずべく考うべきこと多けれ。山戦野戦又は水戦、幾度と無く畏るべき危険の....
「李陵」より 著者:中島敦
二月武帝が崩じて、僅《わず》か八歳の太子|弗陵《ふつりょう》が位を嗣《つ》ぐや、
遺詔《いじょう》によって侍中奉車都尉《じちゅうほうしゃとい》霍光《かくこう》が大....
「火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
除散することは、事実上我が古代には珍らしい事でなかったらしい。淳和上皇崩御の前、
遺詔して御骨を砕いて粉となし、これを山中に散ずべく命じ給うた。これに対して中納言....
「本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
天地の間に蔵すと云う意味で、その方法は風葬と同一である。我国では畏くも淳和上皇が
遺詔して、御骨を砕いて粉となし、これを山中に散ずるよう命じ給うた。この時に中納言....
「三国志」より 著者:吉川英治
じて、龍床から一同のものへ最後の謁を与えた。そしてまた、 (太子|劉禅に与うるの
遺詔) を諸臣にあずけ、かならず違背あるなかれと告げよと云い終ると、ふたたび眼....
「三国志」より 著者:吉川英治
|曹叡はゆるさない。 「あなたは一族の宗兄、かつは先帝から、孤を託すぞと、親しく
遺詔をうけておられるお方ではないか。夏侯楙、すでに敗れ、魏の国難迫る今、あなたが....
「三国志」より 著者:吉川英治
に入ったものといっていい。 遺孤の寄託、大業の達成。――寝ても醒めても「先帝の
遺詔」にこたえんとする権化のすがたこそ、それからの孔明の全生活、全人格であった。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
亡き父帝後嵯峨の偏愛の異常さであろう。――死にのぞんで、その後嵯峨は、次のような
遺詔(ご遺言)まで残されていたとある。 (……皇位は、今後永久に、亀山天皇の子孫....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
るなどは、余りにもふがいないではありませんか。諸州の義士は、かえって、この悲報と
遺詔によって、いちばい奮い立ッてくるかもしれず――尊氏が思うつぼにはまってはなり....
「日本歴史の研究に於ける科学的態度」より 著者:津田左右吉
説くことも行われているが、この詔勅というものは『隋書』高祖本紀に見えている高祖の
遺詔を殆どそのままに写しとったものであり、そうしてその君臣というのは、君主とその....