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遼東
「遼東〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
遼東の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
局自分も彼らと同じ能力の所有者だったということを、そうしてさらに厭《いと》うべき
遼東《りょうとう》の豕《し》だったということは、どうしてやすやすと認められよう。....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
る。人馬の声や軍刀の斬り合う音は、もういつの間にか消えてしまった。日の光も秋は、
遼東《りょうとう》と日本と変りがない。
繰返して云うが、何小二は馬の背に揺られ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
ことにそれてしまった。もう一度話をもとに戻そう。 この会での一番大きな問題は、
遼東半島の還附だった。僕は『少年世界』の投書欄にあった臥薪嘗胆論というのをそのま....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
等媾和の意ある事を報じた。処が明政府は既に李如松を提督に任命して、朝鮮救援の軍を
遼東に集中しつつあったので、今更惟敬の説を採り上げ様としない。聴かない許りでなく....
「運命」より 著者:幸田露伴
とし、斧鉞を賜わって炳文に代らしめたもうに至って、大事ほとんど去りぬ。景隆は※、
遼東の鎮守呉高、都指揮使楊文と与に兵を率いて永平を囲み、東より北平を動かさんとし....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
る日曜日を父親といっしょに羽生に出かけて行ってみたこともあった。その日は第二軍が
遼東半島に上陸した公報の来た日で、一週間ほど前の九連城戦捷とともに人々の心はまっ....
「安重根」より 著者:谷譲次
出発するそうだ。ハルビンのほうは、情報を集めるように曹道先に電報を打っておいた。
遼東報にも大東共報にもかなり詳しく報道されているが、まちまちでねえ。李剛さんに会....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
仕えて令長となった。 今の素女祠がその遺跡である。 千年の鶴 丁令威は
遼東の人で、仙術を霊虚山に学んだが、後に鶴に化して
遼東へ帰って来て、城門の柱に止....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
。この渡しは今でも温州の瑞安にある。 女の知恵 姚忠粛は元の至元二十年に
遼東の按察使となった。 その当時、武平県の農民|劉義という者が官に訴え出た。自....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
一 この追憶随筆は明治二十九年を起点とする四、五年に当るから、日清戦役が済んで
遼東還附に関する問題が囂しく、また、東北三陸の大海嘯があり、足尾銅山鉱毒事件があ....
「雪女」より 著者:岡本綺堂
その説明を李太郎の口から聞かされた。 今から三百年ほどの昔であろう。清の太祖が
遼東一帯の地を斬り従えて、瀋陽――今の奉天――に都を建てた当時のことである。かず....
「今昔茶話」より 著者:国枝史郎
て書く。その一つは…… 日清戦争後に、露、仏、独の三国が連合して、日本に対し、
遼東半島を支那へ還附すべく、理不尽の交渉をして来たのに対し、日本が寝耳に水の如く....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
の心持を余に話したことがあった。 「滋養灌腸と聞いた時には少し驚いたよ。何にせよ
遼東から帰りの船中で咯血し始めたので甲板に出られる間は海の中に吐いていたけれど、....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
の南、倭の北にあり。倭は燕に属す」など見えている。燕は周末戦国時代において、今の
遼東地方に割拠した強国である。けだし太古においては、所謂倭人は朝鮮半島の南部から....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
伉侠。巻之五、大酒金平 である。私はまだ此書に就て専門家の教を仰がないから、或は
遼東の豕に類するかも知れないが、順序として一応各巻の梗概を記すこととする。 ※....