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還さ
「還さ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
還さの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
れ五六年もいましたろう。やがて、冤《えん》を雪《すす》ぐ事が出来たおかげでまた召
還され、中書令《ちゅうしょれい》になり、燕国公《えんこくこう》に封ぜられましたが....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
なんだか不安心でもあるので、そっと引っ返して来て窺っていると、お若と徳次郎は送り
還されて、これから為吉と藤助の詮議が始まりそうになったので、為吉の口から詰まらな....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た上に、お此が贋金づかいであると聞いて一時は真っ蒼になったんですが、これも無事に
還されました。熊蔵の話によると、お糸と伊之助は再び撚りを戻して、結局|夫婦《めお....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
戦役に出征されたのですね」 「は、沙河の大会戦で身に数弾をうけ、それから内地へ送
還されましたが、それまでは勇敢に闘いましたそうです」 「では金鵄勲章組ですね」 ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、その背中を三十回余も続けうちに撃ち据えさせた。それでも彼は死なないで無事に赦し
還された。 これでさすがに懲りるかと思いのほか、それから十日ほどの後、趙は肌ぬ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
わてて車内に転がり込むと、それがまた延着して、八時を過ぎる頃にようようパリに送り
還された。(大正8・9「新小説」) この紀行は大正八年の夏、パリの客舎で書いた....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
であると白状したので、かれは立ちどころに杖殺され、狗熊の金汝利は長沙の故郷へ送り
還された。 人魚 著者の甥の致華という者が淮南の分司となって、四川の※州....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
、パイに、ピートか。おれは……おれは、もう。……」 「おれはもう――おれはもう帰
還されますか?」 「こら、ピート一等兵、だまれ。隊長どのは、これから遺産のことに....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
じゃないか。普通なら、病院船の軟らかいベッドの上に横たわって、故国の海軍病院に送
還される身の上だ。しかしここは敵地だ。いや敵地どころか、敵の懐の中なのだ。可哀そ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
は死んだ芸妓の手に持っていた櫂によって判断するよりほかはない。 水沢は無事に放
還された。大体の事実は僕の想像通りであった。水沢は絶対に心中を否認して、なるほど....
「白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
く詮議する必要はなかったのかも知れません。 そんなわけで、山岸は無事に警察から
還されて、この一件はなんの波瀾をもまき起さずに落着しました。ただここに一つ、不思....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
フランスには居られ無いの。国事女探としてフランスの黒表に載って仕舞ったのよ。私送
還されるのよ、西班牙へ。そして国元の西班牙へ返されたところで私に探偵を命令した反....
「かたき討雑感」より 著者:岡本綺堂
わけで、已にかたきという名を附けられた以上、たとい相手をかえり討にしても、生きて
還されないことになっているらしい。 しかし芝居や講談にあるような、竹矢来結いま....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
察署へ出頭して嘆願し、二葉亭が徳永店員でない事を証明したので一時間経たない中に放
還され、同時に二葉亭の身分や位置が解ったので、その晩巡査部長がわざわざ来訪して全....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
心を買い、あわよくば横取りしようと考えている時、運悪るくシベリアからお兄さんが帰
還された。無事で帰られたのを喜ぶはずであるあなたは、反対にすっかり失望してしまい....