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邑
「邑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
邑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
あります。
かくのごとくにしてユトランドの全州は一変しました。廃《すた》りし市
邑《しゆう》はふたたび起りました。新たに町村は設けられました。地価は非常に騰貴《....
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
けなく流れていた。 入り口の六畳には新造や禿《かむろ》が長火鉢を取り巻いて、竹
邑《たけむら》の巻煎餅《まきせんべい》か何かをかじりながら、さっきまで他愛もなく....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
れを廻して、もし戎呉の将軍の首を取って来る者があれば、千|斤の金をあたえ、万戸の
邑をあたえ、さらに王の少女を賜わるということになった。 やがて盤瓠は一人の首を....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
は珍しい宝がございまして、上手な職人に伐らせれば、必ずその宝が見いだされます。洛
邑にその職人が居りますが、その年頃を測ると余ほどの老人になって居りまして、あるい....
「大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
。 四月二十四日に、家康が大阪に遣した最後通牒は、次ぎの通りだ。 一、秀頼の封
邑中、去年の兵乱に摂津の百姓離散せるは疑うべからざるも、河内は然らず。(之は変だ....
「死者の書」より 著者:折口信夫
る。その南北に渉っている長い光りの筋が、北の端で急に広がって見えるのは、凡河内の
邑のあたりであろう。其へ、山間を出たばかりの堅塩川―大和川―が落ちあって居るのだ....
「山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
ったのである。此|聖生れは、大和葛上郡――北葛城郡――当麻村というが、委しくは首
邑当麻を離るること、東北二里弱の狐井・五位堂のあたりであったらしい。ともかくも、....
「荘子」より 著者:岡本かの子
子の腰を下している黍畑の縁の土坡の前は魏の都の大梁から、韓の都の新鄭を通り周の洛
邑に通ずる街道筋に当っていた。日ざしも西に傾きかけたので、車馬、行人の足並みも忙....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
間と、あの砂浜の井戸端と、花は別れて咲きました。が、いずれ菖蒲、杜若。……二人は
邑知潟の汀に、二本のうつくしい姉妹であったんです。 長話はしたが、何にも知らず....
「サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
かく地方によって種々の名称があるにしても、結局は同情すべき社会の落伍者等が、都
邑附近の空閑の地に住みついて、種々の賤業にその生活を求めたものであって、特に京都....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
国を辞して遠くアメリカに渡り、不毛の広野に植民を開けり。その子孫ようやく繁殖して
邑を成し都を成し、ついに英国政府に抗して独立を天下に公布するに至れり。しかして、....
「西航日録」より 著者:井上円了
専攻し、ともにMAの学位を得たるが、一方は一大帝国の文部大臣となり、一方は一小都
邑の中学校長となる。人生は実に奇なるものなりと、やや嘆息の状あり。 余が過日、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
泉の湧出するありて飲用水を有するとによりて、ここに人の輻湊するに至り、自然に小都
邑をなせり。ほかの諸島は飲用水なく、すべて雨水を用うという。この地は真珠の産地に....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
に説いておいた。彼らは鎌倉・室町時代には、キヨメ或いは河原ノ者と呼ばれて、社寺都
邑の掃除夫・井戸掘り・駕輿丁・植木屋などの雑職をつとめ、勿論その職掌上、世間から....
「牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
の事であった。「今昔物語」の餌取法師は正にこれである。 非人法師等は多く村落都
邑の場末に流れついて小屋住まいをなし、為に河原の者、坂の者、散所の者などと呼ばれ....