»
那
「那〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
那の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
る。
「そうだ。青蓋《せいがい》句集というのを出している、――あの男が小えんの檀
那《だんな》なんだ。いや、二月《ふたつき》ほど前《まえ》までは檀
那だったんだ。今....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
うように横槍《よこやり》を入れましたが、そのからかうような彼の言《ことば》が、刹
那の間《あいだ》私の耳に面白くない響を伝えたのは、果して私の気のせいばかりだった....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
でに気づかなかった事を口惜《くちお》しく思った。「もう八日《ようか》経てば、大檀
那様《おおだんなさま》の御命日でございます。御命日に敵が打てますのも、何かの因縁....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
蘭西《フランス》のジェスウイットによれば、天性|奸智《かんち》に富んだ釈迦は、支
那《シナ》各地を遊歴しながら、阿弥陀《あみだ》と称する仏の道を説いた。その後《ご....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
いる。二人は顔を見合せたなり、何ごともなしに行き違おうとした。
ちょうどその刹
那《せつな》だった。彼は突然お嬢さんの目に何か動揺に似たものを感じた。同時にまた....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
)このけい約書とひきかえに二百円おもらい下され度《たく》、その金で「あ」の字の旦
那《だんな》〔これはわたしの宿の主人です。〕のお金を使いこんだだけはまどう〔償《....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
》を向けたまま、もう入口に直した足駄《あしだ》へ、片足下している所だった。
「旦
那《だんな》。工場《こうば》から電話です。今日《きょう》あちらへ御見えになります....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
いる。――その後《のち》二月《ふたつき》とたたないうちに、突然官命を受けた夫は支
那《しな》の漢口《ハンカオ》の領事館へ赴任《ふにん》することになるのです。
主....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
も窓の外は何も見えない。事務室のまん中の大机には白い大掛児《タアクワル》を着た支
那人《シナじん》が二人、差し向かいに帳簿を検《し》らべている。一人《ひとり》はま....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
ぬし》を見たと思うと、たちまち当惑《とうわく》の色に変り出した。「やあ、こりゃ檀
那《だんな》でしたか。」――客は中折帽を脱ぎながら、何度も声の主《ぬし》に御時儀....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
一 支
那の上海の或町です。昼でも薄暗い或家の二階に、人相の悪い印度人の婆さんが一人、商....
「狂女」より 著者:秋田滋
膝にとり縋って、泣かんばかりにこう云った。 「奥さんは起きるのがお厭なんです。旦
那、起きるのは厭だと仰有るんです。どうぞ堪忍してあげて下さい。奥さんは、嘘でもな....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
さて針金に取り出すその術は、 ファラデーが手本にしたのは愛情で、 二人が逢う刹
那と別るる刹
那、 飛出す火花は電気じゃないか。 ファラデーはローヤル・ソサイテ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
、そう――だけど、あのひとのほうが髪の毛が黒いし、背丈もたかいし、それに立派な旦
那のようななりをしているねえ。だけど、お爺さん、ごらんよ、あの顔はお前さんの若い....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
スープをつくることと子供を生むことしか知らぬ醜い女とがいる。印度に行ってみよ。支
那へも行ってみよ。無数の生きものが、そこに生れ、生活し、死んでゆく。それらのもの....