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那珂
「那珂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
那珂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
鹿らしく鹿島の猟で採れた鰒《あわび》、新治《にいばり》の野で猟れた、鴫《しぎ》、
那珂の川でとれたという、蜆貝《しじみがい》。中にははるばる西北の山奥でとれたのを....
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
いという者もあったが、ナァニあの先生が捕虜になる気遣いはないと、一同は一足お先に
那珂川《なかがわ》に架けたる橋を渡り、河畔の景色《けいしょく》佳《よ》き花月|旅....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
四 四月以来、筑波の方に集合していた水戸の尊攘派の志士は、九月下旬になって
那珂湊に移り、そこにある味方の軍勢と合体して、幕府方の援助を得た水戸の佐幕党と戦....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
く網打ちに行った。それも目堰網といって一番網目の小さい網をセッセと自分で繕って、
那珂川の砂洲を渡り歩いたものであった。 その扮装は古手拭で禿頭に頬冠りをした上....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
の生れたのが賀美郡賀美村。賀美というのは神様の神らしいそうです。もっとも隣りが、
那珂郡ですから上と中だと云う人もありますが、あの近所は方々に神山だの石神などと神....
「水垢を凝視す」より 著者:佐藤垢石
腸の中に入っているのを発見する。 大きな川の鮎は、それとは異う。利根川、荒川、
那珂川のように河口から上流数里乃至二三十里の間に潮の影響のある川は、川底が小砂で....
「魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
姿を見ない。井野川の水質が、変わったのであろうか。 私は、水戸市の近くを流れる
那珂川へ上流から下ってきた鮭の子も、野州鬼怒川で生まれたものも、福島県の鮫川に産....
「石亀のこと」より 著者:佐藤垢石
人に見せて貰ったところ、それは石亀であった。 石亀は、栃木県と茨城県にまたがる
那珂川の釣り人も、若鮎釣りの餌に使っているという話だ。どこの釣り人も、同じ餌を発....
「季節の味」より 著者:佐藤垢石
な鰻が足を止めなくなったのである。 関東地方で最もおいしい鰻のとれるのは水戸の
那珂川である。甲州石和町から上流の笛吹川の底石の間に棲んでいる蟹食鰻も上等である....
「香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
を求めることができぬ。 また、野州の那須の山奥から出て湊の海門橋で海水と混じる
那珂川にも、今年は大そう鮎が多い。中流の長倉、野口、阿波山、上流の烏山、黒羽まで....
「蜻蛉返り」より 著者:佐藤垢石
からであるかも知れない。一体、東京湾の奥深くの江戸前のように浅い海や、利根川とか
那珂川とか霞ヶ浦、涸沼など淡水へ遡り込んだ鰡と、江の島まわりや小田原海岸、南伊豆....
「那珂川の鱸釣り」より 著者:佐藤垢石
日、なすこともないのであるから、釣りにばかり耽っていた。千波沼の、おいかわ釣り。
那珂川上流の、鮎の友釣り。
那珂川下流の、鮭の子に鱸釣り。備前堀の鯉釣りなど、季節....
「鱒の卵」より 著者:佐藤垢石
川、陸中の閉伊川、北上川。陸中の阿武隈川。磐城の夏井川や鮫川。常陸国の久慈川に、
那珂川などへ、早春の三月中旬頃、すでに河口めがけて遡ってくるのである。利根川も、....
「水と骨」より 著者:佐藤垢石
温が低い。 まれに、平州に源を発する駿州の富士川、野州塩原の裏山から出る常陸の
那珂川のように太平洋へ注いではいるが大そう水温が高く、北アルプスの西側、黒部五郎....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
矢田川のはやも、我が故郷では特筆すべき釣り場であった。 野州へも、足を重ねた。
那珂川の上流、箒川、荒川などで鮎を釣った。鬼怒川の本流、男鹿川、湯西川、三依川、....