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「邪宗門〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

邪宗門の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
はありますまい。」 「が、それはどうもちと無法なようじゃ。成程あの摩利信乃法師は邪宗門《じゃしゅうもん》を拡めては歩いて居ようが、そのほかには何一つ罪らしい罪も....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
をたくさん拝んで来たのでござります。こう何もかも打ち明けて申しましたら、御禁制の邪宗門を信仰する不届き者と、あなたはすぐにわたくしの腕をつかまえて、うしろへお廻....
骸骨の黒穂」より 著者:夢野久作
一種の禁厭じゃのう。その上に金が思う通りに溜まって一生安楽に暮されるという一種の邪宗門で、切支丹が日本に這入って来るのと同じ頃に伝わって来て、九州地方の山窩とか....
旅愁」より 著者:横光利一
にして、外人の導師に随って公然と行っていますね。その日までは、カソリックのことを邪宗門といっていたのが、それからは逆に古神道が邪宗といわれる風が生じて来ているの....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
かに吾人《ごじん》は詩という言語の響の中に、日本の文壇思潮と相容れない、切支丹的邪宗門の匂《にお》いを感ずる。)単に詩壇が詩壇として軽蔑《けいべつ》されているの....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
パークス公使の圧迫のためには、日本全国に建てられていたいわゆる三札の中の『切支丹邪宗門禁制之事』とあるのを、『切支丹禁制之事、邪宗門禁制之事』と二行に書き改めら....
無題」より 著者:宮本百合子
は何と云う熱心さで読んで行った事だろう! 遠い海を越えて送られて来た新聞は、「邪宗門」の僅か二三章を齎したに過ない。 けれども、私は、今殆ど歓喜に近い興奮で....
読書遍歴」より 著者:三木清
でに読んだ。『藤村詩集』もよく読んだが、私の好きであったのは何よりも北原白秋の『邪宗門』や『思い出』であった。今も白秋の詩は私の好きなものの一つである。三木露風....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
強い信仰から他目には物狂わしく見えるようにもなったのであるまいか。あるいは異国の邪宗門を信仰する一種の邪教徒ではあるまいかと、小坂部は想像した。 彼が尋ねてい....
三国志」より 著者:吉川英治
信ずるのだった。その妄信から時々、奇蹟が生ずる。すると、大祭を行う。漢中の街は、邪宗門のあくどい彩で塗りつぶされ、廟門には豚、鶏、織物、砂金、茶、あらゆる奉納品....
柳生月影抄」より 著者:吉川英治
ものでございますな」 「其方も感じておったか。諸州の浪人や豊臣の残党どもなどが、邪宗門に口を藉りて、土豪土民をあつめておる様子。――長崎奉行あたりの報告では、些....
性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
友の髪を見ると、急に明日も来なければならないと思った。 「きっと来るよ。それに『邪宗門』が著いたから持ってくるよ。」 「あ。『邪宗門』が来たのか。見たいなあ。今....
範疇の発生学」より 著者:戸坂潤
のお蔭で全く僧侶達はマルクス主義の世界観としての科学的意味を知る代りに、「売国的邪宗門としてのマルキシズムの鬼畜的思想運動」を折伏《しゃくぶく》しようと思うこと....