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邪視
「邪視〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
邪視の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
中で獅に出会うた時その陰を露《あらわ》せばたちまち眼を低うして去るとある。これは
邪視《イヴル・アイ》を避くるに女陰を以てすると同一の迷信から出たらしい。
邪視の詳....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
とローマの旧習』(一八九二年ロンドン版)にいわく、「イタリアのロマニヤ地方の民、
邪視と妖巫《ようふ》を避け、奇幸を迎うるため壁に蛇を画く、ただし尾を上に頭を下に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
これを舞わす。また猴の手をその戸に懸け埋めて牛息災なりという。エルウォーシーの『
邪視編』に諸国で手の形を画いて
邪視を防ぐ論あり。今もこの辺で元三大師の手印などを....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、実は弱いものだ。決して孤独が本然なものでない。まして周囲のあらゆる人間たちから
邪視され、追いまわされ、そして冷たい世間と刃の中に囲まれている者が。……はてな?....
「三国志」より 著者:吉川英治
なして、 「何たることです。手前のいうそばから、また玄徳めに欺かれて、手前までを
邪視なされるとは」 すると曹操もすぐ覚ったらしく、快然と笑って、郭嘉の顔いろを....
「三国志」より 著者:吉川英治
」 「いやいや、それは将軍の片思いというもの。馬超のほうでは、かえって、あなたを
邪視しているのに、そんな節義を一体たれに尽すつもりですか」 楊秋、李湛、侯選な....
「三国志」より 著者:吉川英治
あらわし、蜀中の朝野は前線の孔明に対して、次第に正しく視る目を失ってきた。とかく
邪視、疑惑で見るように傾いてきた。 たれ云うとなく蜀宮中に、孔明はやがて漢中に....
「三国志」より 著者:吉川英治
官を剥がれて、官嘉に流され、そこで自殺してしまった。 延は儀を敵視し、儀は延を
邪視し、この二人は、すでに孔明の生前から、互いによからぬ仲であったが、孔明の大度....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
一大家族の団欒に似ていた。 そして、市十郎が、そッとその中へ交じっても、誰も、
邪視する者はなく、側の者は、膝をゆずった。 「なあ、お上人さま。みんなの腹の虫が....