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邪説
「邪説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
邪説の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球盗難」より 著者:海野十三
を表して、これこそ有史以来の大発見だというものがあるかと思えば、一方では大隅説を
邪説の甚しきものとして極力排撃し、殊に大隅説の弱点を指摘してその説明がつかないう....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
言の旧慣に反して新奇なるにより、老実なる父老あるいはこれを驚聞して国体に傷害ある
邪説と目するに至る。けだし俗言は耳に入りやすく高談は世に容れられがたし、利害を棄....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
学と固陋とばか正直とを嘆息する声だ。先師と言えば、外国よりはいって来るものを異端
邪説として蛇蝎のように憎みきらった人のように普通に思われているが、『静の岩屋』な....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
王滝川の夜の河音を耳にした時だった。先師と言えば、外国よりはいって来るものを異端
邪説として蛇蝎のように憎みきらった人のように普通に思われながら、「そもそもかく外....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
述べていわく、中世|異端《ヘレシー》を竜に比し、シギスモンド帝はジョン・フッスの
邪説敗れた祝いに、伏竜てふ位階を新設した。また中世地獄を画くに、口を開き火を吐く....
「詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
詩壇を堕落させたかは、諸君の事実によく知るところであろう。 今や諸君は、かかる
邪説と蒙昧から解放され、一の判然たる認識に達しなければならないのだ。諸君の理性を....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
て承認を強要しない。無智なる者、資格なき者は之を排斥する。それは当然である。異端
邪説があればこそ、爰に初めて真人と、偽人との選り分けができる。それ等は皆不純なる....
「方則について」より 著者:寺田寅彦
とき漠然たる議論を並べた結果、一部の読者には誤解を生じまた一部の学者からは独断の
邪説でとして攻撃される虞が甚だ少なくないように思う。ある読者はますますあるいは始....
「決闘」より 著者:神西清
などは手にしたこともなかった。しかし、彼の意見によれば、政治上及び学問上の一切の
邪説はことごとくドイツ人が因なのである。いったいどうしてこんな意見になったのかは....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
めに金魚が心臓を痛めるのであると新説を主張してゆずらぬ人士も現れたが、私はすべて
邪説を一蹴し 「よーし。必ず金魚を生かしてみせるぞ」 また三十匹放させた。金魚....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
のは、人の知る通りである。)こうした文学論が如何に浅薄皮相であり、特に詩に関して
邪説であるかは、ここで論ずべき限りでないが、とにかくにも子規一派は、この文学的イ....
「孔子」より 著者:和辻哲郎
関している。『春秋』に関する孟子の語は次の通りである。 世は衰え、道は微となり、
邪説暴行また起こり、臣にしてその君を弑する者これ有り、子にしてその父を弑する者こ....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
して親や夫を捨て家を出るものがある。経を負い鉢を捧げて道途に食を乞うものがある。
邪説を偽称して法を村邑の間に広めるものもある。この種の群衆は初めは修道に似るもつ....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
それがしの説を容れられるが、また、それがしが少しでもお城を離れていると、たちまち
邪説異論に耳をかし給い、毛利に組せんか、織田に頼らんかと、あれこれお迷いあそばす....