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郎従
「郎従〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
郎従の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
名はいとやすき事なり。されど、敵ながら見知らぬ人なり。又主人の為にこそ仇ならめ、
郎従|下部ごときに至て、いまだ一ことのいさかひもせざる人なれば、あたりへさまよひ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
渡らむとするに拠を失ふ。唯迷惑の外なし、爰に火光、河の向に当つて、奇特を見るの間
郎従四人|忽ち死亡す、而るに忠常彼の霊の訓に依つて、恩賜の御剣を件の河に投入れ、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
眠らすのと、さて女を驢に載せて脱れ遂ぐるのとが、偶然また反対ながら、横山が小栗の
郎従を酔殺すのと、判官鬼鹿毛に乗って遁げおおせるのとに近似しいる。もっとも小栗の....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の猟師なり、かの僕秀府の妻女を犯しあまつさえ秀府を殺して夫婦とならんと密契あり、
郎従秀府を狩場へ誘い出して山中にて弓を引き矢を放たんとす、秀府が秘蔵の犬大黒小黒....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
従軍許可願の運動に着手して、ともかくも朝鮮まで出かけて行った。そうして「川上音二
郎従軍日記」とかいう看板をあげて、市村座で第二回の戦争劇を開演すると、これがまた....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
あることが、認められていたに疑いはない。また同書(文治五年九月七日条)に、泰衡の
郎従由利八郎の梶原景時を罵倒するの言を記して、「故御館(泰衡)は秀郷将軍嫡流の正....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
侍は、なお、下種な歪み笑いを面に消さずに。 「オオそれよ。また数日前には、そこな
郎従とおふたりで、淀川舟を山崎辺で降りられたことがおありであろ。これは放免の報ら....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
そろ行くか」 と、やおら、腰を上げ出した。 「弁ノ殿」 歩き出すとすぐ、若い
郎従は、主の人を、そう呼んだ。 「きっと、いま去ッた法師と山伏は、われら主従を、....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
子にせがまれて、五年前、しいて鎌倉の兄上杉殿に別れて海道を上り、途中、連れていた
郎従の悪心から、三河の中山越えでは、恐ろしい一夜を送ったが、幸いに、近郷の一色党....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
士へ、勧賞していたこともみえる。――戦場でいのちをおとした者の妻、子、その縁類、
郎従にまで、いたわりと次の勇気を与えているのである。 こういうあいだにも。 ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
見えていた。 外の葉桜に駒をつないで、さっきから、おあるじが立つのを待っていた
郎従たちは、 「殿。殿。……何やら急なお迎えの者がこれへ見えるようでございます」....
「春の大方山」より 著者:木暮理太郎
と欲するも拠を失ひ、只迷惑の外他なし。爰に火の光に当りて、河向に奇特を見るの間、
郎従四人忽ち死亡す。而して忠常は彼霊の訓に依り、恩賜の御劒を件の河に投げ入れ、命....