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郡司
「郡司〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
郡司の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「自叙伝」より 著者:大杉栄
した先生だった。 先生は一年の時の倫理と英語を受持った。倫理には、長い間続けて
郡司大尉の千島行の話を聞かされた。先生の英語は、声が綺麗で、今までの小学校や私塾....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
よく取逃がす呑舟の魚という奴だ。……ハッハッ知らなかったろう。彼奴の若い時は例の
郡司大尉の隠れたる後援者で、東洋切っての漁業通だという事を、誰にも感付かせないよ....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
れなかった。 「そもそも鯨というものは」……というので咳一咳。先ず明治二十年代の
郡司大尉の露領沿海州荒しから始まって、肥後の五島列島から慶南、忠清、咸竟南北道、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
賜う。けだし宇津氏は大久保一族の先祖なりと出し居る。『今昔物語』二六に、参河国の
郡司妻二人に養蚕をさせるに、本妻の蚕皆死んで儲けもなくなったので夫も寄り付かず、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
生が、その頃は門人多く、重立った奴等、皆おれが配下同然になり、藤川鴨八郎門人赤石
郡司兵衛が弟子団野は言うに及ばず切従い、諸方へ他流に行ったが、運よく皆よかった。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
天皇の国にして百姓の国|也《なり》。天皇は親にして百姓は子也。関白、将軍、国主、
郡司、諸々《もろもろ》の門閥は皆後世この百姓の間より出でて、或は国家に功あり、或....
「マダム貞奴」より 著者:長谷川時雨
た大森の家を忍び出る用意をした。無謀といえば限りない無謀であるが、そのころはまだ
郡司《ぐんじ》大尉が大川から乗出し、北千島の果《はて》までも漕附《こぎつ》けた短....
「曠野」より 著者:堀辰雄
でも泣き伏していた。…… 三 それから半年ばかり立った。 近江の国から、或|
郡司《ぐんじ》の息子が宿直《とのい》のために京に上って来て、そのおばにあたる尼の....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
大伴家持 天平宝字三年春正月一日、因幡国庁に於て、国司の大伴家持が国府の属僚
郡司等に饗した時の歌で、家持は二年六月に因幡守に任ぜられた。「新しき」はアラタシ....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
れから、報効義会の小帆船、龍睡丸の船長となられた。 この、報効義会というのは、
郡司成忠会長のもとに、会員は、日本の北のはて、千島列島先端の、占守島に住んで、千....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
な春が、五月まぢかい北の国の、蝶の舞い出る日だった。 むかしの、出羽《でわ》の
郡司《ぐんじ》の娘、小町の容色をひく錦子も、真っ白な肌をもっている、しかも、十七....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
新な感情を目ざめさせた。岡本監輔の千島義会の結成から福島中佐のシベリヤ騎馬横断、
郡司大尉の千島探検、野中至夫妻の富士山頂の気象観測にまで発展する愛国心のブームの....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
位資人の選限は、宜しく令によりて之を行ふべし。唯神宮司・禰宜・祝・国造・外散位・
郡司及び俘夷の類は此の限にあらず。 とあり。この文すこぶる曖昧にして、解釈困難な....
「寒中滞岳記」より 著者:野中至
日頃なりしかと覚ゆ、彼《か》の有名なる報効義会員二人にて、剛力を伴《ともな》い、
郡司氏《ぐんじし》の厚意を齎《もた》らし来訪せられし時の如き、前日は風力猛烈なり....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
待をまで与えました。またその特に勲功のあったものには、或いは位を授けたり、或いは
郡司に任用したりなどしまして、大そう調子よく進んでいたのでありました。 しかる....