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部分品
「部分品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
部分品の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
は何が出てくるかと興味をもって眺めていた。中から出て来たのは、何やらこまごました
部分品のついたピカピカ光る円筒様のものだった。自動車のタイヤに空気を送るポンプの....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ューマティック・ハンマーが灼鉄を叩き続け、旋盤が叫喚に似た音をたてて同じ形の軍器
部分品を削りあげて行った。 東京の街角には、たった一日の間に、千|本針の腹巻を....
「赤外線男」より 著者:海野十三
この先生と生徒とによって、昼といわず夜といわず、乱雑にひっかきまわされた。精密な
部分品が、さまざまの実験を経て一つ又一つと組立てられていった。二人の熱心さは大変....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
っている女工が月経の血をこぼしながらも、機械の一部にはめ込まれている「女工という
部分品」は、そこから離れ得る筈がなかった。 このまゝ行くと、労働者が機械に似て....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
小いろいろの指環や、古色そう然とした懐中時計をはじめ、何だか訳の分らない細工物や
部分品が、そのガラス箱の中にひしめきあっていた。 それは、姉川五郎が黄金メダル....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
けて見せた。中には何やら詰まっていた。それは何かの小型の器械であるらしく、小さい
部分品が組合わせられていた。そんなものが入っていては、靴の中に足を突込むことが出....
「地球要塞」より 著者:海野十三
にまちがいなくまもるし、食事をするわけではなく、人間らしいものぐさもなし、そして
部分品をとりかえさえすれば、いくらでも使える。 殊にオルガ姫の端麗《たんれい》....
「人造人間戦車の機密」より 著者:海野十三
、この重工業地帯長官ということになっていて、かの金博士の発明になる人造人間戦車の
部分品の製造監督に、すこぶる多忙を極めていた。 「どうじゃな、油学士。どうも生産....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
、そこで急にのんびり腰を据えてしまって、 「いいかね。ここにABCDEなる五つの
部分品があったとする。いずれも、重さは十キロずつとして、合計五十キロの重さのもの....
「大使館の始末機関」より 著者:海野十三
合う賑かな音がしたかと思うと、その豆戦車はばらばらになり、やがてそのこまごました
部分品や鋼鉄がひとりでに集ってきて、三つのトランクと変ってしまった。重宝な機械も....
「もくねじ」より 著者:海野十三
燃えて気持は至極明るかった。仲間同士、これからどんなところへいって、どんな機械の
部分品となって働くのであろうかなどと、われわれの洋々たる前途について、さかんに談....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
すのである。毛髪の一本がお汁の中に浮んでいても食慾に関係する。その不気味な人間の
部分品が寄り集ると美しい女となったり、羽左衛門となったり、アドルフマンジュウとな....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
この複雑な機械をば、生れるとすぐ自由に運転することが出来る。 微細にして精巧な
部分品が結合して路傍の雑草を形造り、山川草木を形造り、人間と昆虫とライオンと猿と....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
これは当然考えられるべきことであった。 電車に乗って工場へゆく、工場は航空機の
部分品をつくるところであった。私達はそこで手先の仕事をした。豆粕や高粱のはいった....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ケンランたるものの片鱗すらも見られない。今は失われた秀吉の多くの建造物は、残った
部分品から推察しても壮大ケンランたるものであったことが推察できる。そのようなケン....