部数[語句情報] »
部数
「部数〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
部数の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
なんでもそこでは一年間に七百万部の本を製造するそうです。が、僕を驚かしたのは本の
部数ではありません。それだけの本を製造するのに少しも手数のかからないことです。な....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
―その震えている向こうの床の間の上には、三本! 五本! 八本! 十本! いや、全
部数えたら十七、八本もあるのではないかと思われる刀が、なぞはこれにあり、といわぬ....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
人やと自称しとるらしいが、満更当らんわけでもない。毎日空模様を見て、その日の印刷
部数をきめるのがあの人の仕事でね。雨が降ると、立売が三割減るからね、なかなか販売....
「新生」より 著者:島崎藤村
はこの旅に上る前の年に、記念することがあって父の遺した歌集を編み、僅《わずか》の
部数ではあったがそれを印刷に附し、父を知る人達の間に分けたことも有った。その遺稿....
「夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
んです。ところが、今急に、拡張工事係の方から、在庫になっている乙型スウィッチは全
部数を揃えて出せという命令なんで。どうも已むを得ず、ソノ……」 「文句はいいや。....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
へとびこんで下さい。本艇は、さきほど暴風雨中を無理な飛行をしましたため、胴体の下
部数箇所にさけ目ができました。修理が間にあわず、波があらいので、沈没はまぬかれま....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
彼の出世作「宝島」の出現が世に迎えられた時もそれの最初の出版から一年間に売られた
部数は約五千に過ぎなかったが、「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」は数カ月にして五....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
だった。この雑誌は日本に来ているのは極く少数である許りでなく、ドイツ本国でも発行
部数が少ないので、どうしても手に這入らなかったものだった。昨夜ふとこの雑誌を見つ....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
―――― 0 このあとは逆にやって行くと穴の中は全
部数字で埋められるが、その結果はすこしも不都合がなく下のようになる。これが答だ。....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
に乏しくて、裏町の喧嘩のような論理でしかない。 三大新聞にくらべれば東京新聞は
部数の上では二流紙であろうが、その第一面の匿名論説たる放射線欄と云い、文芸欄の小....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
とであった。俥夫三年の間にちびちび溜めて来たというものの、もとより小資本で、発行
部数も僅か三百、初号から三号までは、無料で配り、四号目には、もう印刷屋への払いが....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
葉も露伴も飽かれた今日、緑雨だけが相変らず読まれて、昨年縮印された全集がかなりな
部数を売ったというは緑雨の随喜者が今でもマダ絶えないものと見える。緑雨は定めし苔....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
洋にて東洋学研究の流行せる景況の一斑を示さんため、その冊子中より右に関する書類の
部数を挙ぐること、左表のごとし。 日本の歴史に関したるもの 五十....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
ともなく、その見すぼらしさはないのであります。 これから見ても、和本は、出版の
部数は少なかったけれど、これを求めた人は愛玩し、また、古本となって、露店へ出ても....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
ので、やむを得ず邦文の色盲検査表を出版しておりました半田屋書店に頼みまして、印刷
部数の一割を無償で著者に提供するという条件で六百部印刷をしてその六十部をもらい受....