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郭内
「郭内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
郭内の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
われらの父を返せ。
郭外の大勢の人々は、日曜の晴れ着をつけ、稀《たま》には
郭内の者のように百合の花をさえつけて、マリーニーの大小の広場に散らかり、輪遊びを....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
のか!」と彼は自らくり返した。
サン・ジャック街を進んでゆき、市門を横に見て、
郭内の古い大通りをしばし左にたどってゆくと、サンテ街に達し、次にグラシエールの一....
「奥の海」より 著者:久生十蘭
懇《じっこん》だったのを思いだし、廻船の上乗りにでもしてもらって江戸へ帰ろうと、
郭内《くるわうち》のお長屋をたずねると、川村孫助はみすぼらしい金十郎の風態をそば....
「名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
がち、不景気の影響ばかりではないやうである。その証拠には、前にも述べたごとく、遊
郭内のダンス・ホールの繁昌でもわかる。要するに、このやうな遊郭は、もう、新時代に....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「わしだ。わからぬか、屋形の直義ぞ」 気もせいているので、彼は言いすてたまま、
郭内へ逃げこみ、すぐ屋形門へ入るのは避けて、鑁阿寺の堀橋を走り渡った。 「……は....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
い三日前、新田がたの大館宗氏の一勢が、昼の干潮時をうかがって、突如、干潟伝いに、
郭内へ斬り込んできた前例もあることなので、そこは海面だからといって、決して安心は....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
鳴り出でて、荒れた町の上をやわらかになでてゆくならば、どんな美しい共鳴を人々の胸
郭内に起こすであろう……。 山田市太郎さんが本尾の青年に相談した。本尾の岩永君....