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郭外
「郭外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
郭外の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「モルグ街の殺人事件」より 著者:佐々木直次郎
どんな迷信か問題にもしなかったが、とにかく迷信のために長いこと住み手のなかった、
郭外《フォーブール》サン・ジェルマンの辺鄙《へんぴ》な淋しいところにある、崩れか....
「老狐の怪」より 著者:田中貢太郎
志玄という僧があったが、戒行の厳しい僧で、法衣も布以外の物は身に著けない。また旅行しても寺などに宿を借らないで、
郭外の林の中に寝た。ある時|縫州城の東十里の処へ往って墓場へ寝た。ところで、その....
「盗まれた手紙」より 著者:佐々木直次郎
の吹きすさぶ晩、暗くなって間もなく、私は友人C・オーギュスト・デュパンと一緒に、
郭外サン・ジェルマンのデュノー街三十三番地四階にある彼の小さな裏向きの図書室、つ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ことをした後に、自らはアカデミー会員となることができないでいた。サン・ジェルマン
郭外とマルサン村とは、その警察長にドラヴォー氏を望んでいた、それは彼の熱誠のため....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の男がうろついていた。その男は住宅をさがしてるような様子であって、サン・マルソー
郭外のその荒廃した片すみにある最も質素な人家の前に好んで足を止めてるようだった。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
自然と人類とが同時に口をきいている。地方的特色がそこに現われている。
パリーの
郭外に接しているそれら寂寞《せきばく》の地、パリーの縁とも称し得べきそれらの地、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
あったがほの見えていた。全フランスはパリーをながめ、全パリーはサン・タントアーヌ
郭外をながめていた。
サン・タントアーヌ
郭外はひそかに熱せられて、沸騰しはじめ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
寨こそ、一八四八年六月の反抗の特質を示すものである。
一つはサン・タントアーヌ
郭外の入り口をふさいでいた、一つはタンプル
郭外を防護していた。六月の輝く青空の下....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
少理屈に合う。実例論に対するもっとも人情的な理解のしかたである。 しかし諸君は
郭外の大通りのもっとも寂しい片隅で一人の憐れな男の首をみじめにも断ち切る時、一つ....
「三国志」より 著者:吉川英治
一族と共に、劉表を頼って、荊州へ赴いたのは、建安六年の秋九月であった。 劉表は
郭外三十里まで出迎え、互いに疎遠の情をのべてから、 「この後は、長く唇歯の好誼を....