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郵
「郵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
郵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
くび》をした。それからさも大儀《たいぎ》そうに、ハムモックの上へ体を起した。
「
郵便よ、あなた。」
敏子は眼だけ笑いながら、何本か手紙を男へ渡した。と同時に湯....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ならなかったのだ。が、一週間ばかり前に、下女か何かの過失から、妻の手にはいる可き
郵便が、僕の書斎へ来ているじゃないか。僕はすぐ妻の従弟の事を考えた。そうして――....
「河童」より 著者:芥川竜之介
りました。
「お前の名は?」
「グルック。」
「職業は?」
「つい二三日前までは
郵便配達夫をしていました。」
「よろしい。そこでこの人の申し立てによれば、君はこ....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
す。医者は何とか言っていたですが、まあ看病疲れですな。」
ちょうどその時我々は
郵便局の前に出ていました。小さい日本建《にほんだて》の
郵便局の前には若楓《わかか....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
半町も行かない所にあった。そこの角《かど》にある店蔵《みせぐら》が、半分は小さな
郵便局に、半分は唐物屋《とうぶつや》になっている。――その唐物屋の飾り窓には、麦....
「路上」より 著者:芥川竜之介
、まず青い蓋《かさ》をかけた卓上電燈の光の下で、留守中《るすちゅう》に届いていた
郵便へ眼を通した。その一つは野村《のむら》の手紙で、もう一つは帯封に乞《こう》高....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
の手紙を手に入れた。一つは本年二月中旬、もう一つは三月上旬、――警察署長の許へ、
郵税|先払《さきばら》いで送られたものである。それをここへ掲げる理由は、手紙自身....
「或る女」より 著者:有島武郎
こですからこらえて見ますわ。その代わりあなた永田《ながた》さん……永田さん、ね、
郵船会社の支店長の……あすこに行って船の切符の事を相談して来ていただけないでしょ....
「或る女」より 著者:有島武郎
こめてさせている仕事だとして見ると、どの道《みち》書かずにはおくまいと思われた。
郵船会社のほうで高圧的な交渉でもすればとにかく、そのほかには道がない。くれぐれも....
「星座」より 著者:有島武郎
をなし終えたと思しい人々がかなり繁《しげ》く往来していた。道庁から退けてきた人、
郵便局、裁判所を出た人、そう思わしい人人が弁当の包みを小脇に抱えて、園とすれちが....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
かぶって通るのを見ても「敵討ちでしょうか?」と尋ねたそうである。 一一
郵便箱 僕の家の門の側には
郵便箱が一つとりつけてあった。母や伯母は日の暮れにな....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
態の表徴でした。 見世物はそれ位にして、今から考えると馬鹿々々しいようなのは、
郵便ということが初めて出来た時は、官憲の仕事ではあり、官吏の権威の重々しかった時....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
のある白い寺だの、ライラックのさきそろった寺領の庭だの、ジャスミンの花にうもれた
郵便局だの、大槲樹の後ろにある園丁の家だのがあって、見るものことごとくはなやかで....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
牧羊神もやはり十字架を荷っていた。…… 一時間ばかりたった後、給仕は僕に一束の
郵便物を渡しに顔を出した。それ等の一つはライプツィッヒの本屋から僕に「近代の日本....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
懐しき父母の許より手紙届きたり。それは西風|槭樹を揺がすの候にして、予はまずその
郵書を手にするより父の手にて記されたる我が姓名の上に涙を落したり。書中には無事を....