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「郵便受〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

郵便受の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
発明小僧」より 著者:海野十三
。若い女の子に恨まれては、ワシャ辛い。」 小僧「なに大丈夫ですよ。戸口には磁石式郵便受を附けるのです。大きな磁石がブラ下っているのです。配達車から射出されたハガ....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
関の戸の鍵を手渡しながら「お帰りの時、この鍵で外からかけて下さい。そしてその鍵を郵便受け函の中へ投げ込んで置いて下さい」と言って、別れの握手をして、夫婦は眠りに....
冬の日」より 著者:梶井基次郎
なにか悲しげに、遠い地平へ落ちてゆく入日を眺めているかのように見えた。 冬陽は郵便受のなかへまで射しこむ。路上のどんな小さな石粒も一つ一つ影を持っていて、見て....
華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
さわる。まあいい、いずれは終りが来ることなんだ。 土曜日が来た。仁科たか子は、郵便受から速達の手紙をうけとった。仁科六郎が出勤した後である。 「先日は突然御邪....
ニッケルの文鎮」より 著者:甲賀三郎
わ。 無電小僧といえば、あんたあの話知ってる? 去年の春だったか牛込のある邸の郵便受けの中に銀行の通帳と印形が入れてあって、昔借り放しにしていたのをお返しする....
悶悶日記」より 著者:太宰治
月 日。郵便受箱に、生きている蛇を投げ入れていった人がある。憤怒。日に二十度、わが家の郵....
私の生活(二)」より 著者:種田山頭火
切の私が熱い湯の中に融けてしまう快さ、とだけ書いておく。 湯から帰ると、手製の郵便受函に投げ込まれてある郵便物を掴んで、いそいそと長火鉢の前にあぐらをかく、一....
殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
うあの手紙を郵送しておいて秋川邸にかけつけた。門の所で、執事をさきに中に行かせ、郵便受箱に、自分宛、僕宛、秋川駿三宛のさつきの脅迫状を投げこんだのだ。これで、あ....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
したりしないやつでしたが、このごろ、たれの手紙を待っているのか、毎朝、門に出て、郵便受の前で張番をするようなことまでします」 美術館のティ・ルームでお茶を飲ん....
このごろの人気」より 著者:宮本百合子
四五日前のある夜十時頃、机に向っていると外でうちの名を呼ぶ男の声がした。速達だろうと思った。郵便受箱へ入れておいて下さいというつもりで高窓をあけたら、タオル寝間着の若い男の....
女心拾遺」より 著者:矢田津世子
あげましょうか」 云いながら、懐から一通の封書をとり出した。 「今朝、出がけに郵便受けをのぞいてみたら、これが残ってたんですよ。いいですか、僕、読みますよ」 ....
少女地獄」より 著者:夢野久作
たものを同封にして、明二十六日の晩、町中が寝鎮まっている時刻に、愛子さんのお宅の郵便受|筥《ばこ》に入れて置きます。 それからズット以前に、学校の化学教室から....