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「郵便局〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

郵便局の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
す。医者は何とか言っていたですが、まあ看病疲れですな。」 ちょうどその時我々は郵便局の前に出ていました。小さい日本建《にほんだて》の郵便局の前には若楓《わかか....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
半町も行かない所にあった。そこの角《かど》にある店蔵《みせぐら》が、半分は小さな郵便局に、半分は唐物屋《とうぶつや》になっている。――その唐物屋の飾り窓には、麦....
或る女」より 著者:有島武郎
がいい、……罪だぞ、恐ろしい罪だぞ」 そんな事があってから五年を過ぎたきょう、郵便局に行って、永田から来た為替《かわせ》を引き出して、定子を預かってくれている....
或る女」より 著者:有島武郎
います。 きのうセントルイスから帰って来たら、手紙がかなり多数届いていました。郵便局の前を通るにつけ、郵便箱を見るにつけ、脚夫《きゃくふ》に行きあうにつけ、僕....
星座」より 著者:有島武郎
をなし終えたと思しい人々がかなり繁《しげ》く往来していた。道庁から退けてきた人、郵便局、裁判所を出た人、そう思わしい人人が弁当の包みを小脇に抱えて、園とすれちが....
国貞えがく」より 著者:泉鏡花
一 柳を植えた……その柳の一処《ひとところ》繁った中に、清水の湧《わ》く井戸がある。……大通り四《よ》ツ角《かど》の郵便局で、東京から組んで寄越《よこ》した若干金《なにがし》の為替《かわせ》を請取....
婦系図」より 著者:泉鏡花
よ。途中でどこを見て来ました。大東館の直きこっちの大きな山葵の看板を見ましたか、郵便局は。あの右の手の広小路の正面に、煉瓦の建物があったでしょう。県庁よ。お城の....
春昼」より 著者:泉鏡花
。 これを機会に立去ろうとして、振返ると、荒物屋と葭簀一枚、隣家が間に合わせの郵便局で。其処の門口から、すらりと出たのが例のその人。汽車が着いたと見えて、馬車....
出奔」より 著者:伊藤野枝
と三通の封書を渡された。一通はN先生、一通は光郎、あとのはねずみ色の封筒に入った郵便局からのだ、あけて見ると電報為替だ。N先生から送ってくだすったもの、先生から....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
かの官吏である事は。――やがて、知己になって知れたが、都合あって、飛騨の山の中の郵便局へ転任となって、その任に趣く途中だと云う。――それにいささか疑はない。 ....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、松本から七里も深へ入った、飛騨の山中――心細い処で……それでも小学校もありゃ、郵便局もありましたっけが、それなんぞも焼けていたんでございましてね。 山坂を踏....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
けに車でここへ来たのだと云う。……神楽坂は引上げたが、見る間に深くなる雪に、もう郵便局の急な勾配で呼吸ついて、我慢にも動いてくれない。仕方なしに、あれから路の無....
真夏の夢」より 著者:有島武郎
のある白い寺だの、ライラックのさきそろった寺領の庭だの、ジャスミンの花にうもれた郵便局だの、大槲樹の後ろにある園丁の家だのがあって、見るものことごとくはなやかで....
戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
であり、隣組長や町会長の顔であり、あるいは郊外の百姓の顔であり、あるいは区役所や郵便局や交通機関や配給機関などの小役人や雇員や労働者であり、あるいは学校の先生で....
西航日録」より 著者:井上円了
に幾棟あるを知らず。実に美を尽くせりというべし。また会堂のほかに、停車場内および郵便局内をはじめとし、市街いたるところにヤソ像を安置し、その前を来往するもの貴賤....