郵船[語句情報] » 郵船

「郵船〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

郵船の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
こですからこらえて見ますわ。その代わりあなた永田《ながた》さん……永田さん、ね、郵船会社の支店長の……あすこに行って船の切符の事を相談して来ていただけないでしょ....
或る女」より 著者:有島武郎
こめてさせている仕事だとして見ると、どの道《みち》書かずにはおくまいと思われた。郵船会社のほうで高圧的な交渉でもすればとにかく、そのほかには道がない。くれぐれも....
深夜の市長」より 著者:海野十三
僕はオーヴァの襟を立てると、丸ビルの蔭から離れて、なるべく跫音のしないように、郵船ビルの方へ歩きだした。どちらを見ても、まったく人影が見えなかった。ただときど....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
本赤十字社の一部ないし大部の焼失をみたほか、 帝国ホテル、元情報局、海上ビル、郵船ビル、歌舞伎座、新橋演舞場なども一部ないし大部を焼失した。 なお同期間内の....
自叙伝」より 著者:大杉栄
と田中とは水産講習所に、谷は商船学校に、みなかなりの好成績ではいった。 谷は今郵船の船長をしている筈だ。田中はどこかの県の技師になっていると聞いた。島田は、も....
わが町」より 著者:織田作之助
るのは末の娘の持子で、二十二歳、もちろん姉たちと一緒に独身で、すぐ上の兄の敬助は郵船会社へ勤めているが毎日牛乳を三合のみ、肺がわるかった。 第三章 昭和 ....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
第一の船で出帆するという命令のその「第一」というのを日本船のと念を押して来、また郵船の支店へ行って旅券なしで切符を買える談判をして来て、ちょうどそれから一週間目....
カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
ぼしたんです?』 『水夫です。五日前の朝から昨晩まで修繕の為めに入渠していた帝国郵船の貨物船で、天祥丸と言う船のセーラーです。推進機の油差しに出掛けて誤ってこぼ....
マレー俳優の死」より 著者:岡本綺堂
弗ずつを納めることにして、遂に英国の国旗のもとに置いたのである。これだけのことは郵船会社の案内記にも書いてあるので、僕はその受け売りをして聞かせると、早瀬君はう....
一日一筆」より 著者:岡本綺堂
電報が投げ込まれると、男は飛びかかって封を切る。洋服姿の男がふらりと入って来て「郵船は……」と訊くと、店員は指三本と五本を出して見せる。男は「八五だね」とうなず....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
日在留日本人の某々らに送られて心淋しくも露都を出発し、伯林を迂廻して倫敦に着し、郵船会社の加茂丸に便乗したのが四月九日であって、末永支配人に船まで送られて、包む....
西航日録」より 著者:井上円了
) 十四日、カンディア島に接し、雪山を見る。気候ようやく寒し。十五日午前、日本郵船会社汽船神奈川丸に接す。海外万里の外にありて国旗を掲ぐる船を見るは、あたかも....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
明治四十四年四月一日、曇晴。午前八時、多数の知友に送られて新橋を発車し、十時、郵船会社日光丸に入乗し、正午、横浜を出港す。本船のトン数は五千五百四十七トンにし....
世間師」より 著者:小栗風葉
を望んだ眺めはさすがに悪くはなかった。が、私はそれよりも、沖に碇泊した内国通いの郵船がけたたましい汽笛を鳴らして、淡い煙を残しながらだんだん遠ざかって行くのを見....
消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
たとおり開けないで二十日余の日が経ちました。と、船はシンガポールに着き、そこから郵船会社の欧洲航路の船に乗り換えた勝田さんが、香港へ着く前夜、遺書も残さず、謎の....