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「都人士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

都人士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「運命論者」より 著者:国木田独歩
》の男、或《あるい》は浜づたいに往通《ゆきかよ》う行商《あきんど》を見るばかり、都人士《とじんし》らしい者の姿を見るのは稀《まれ》なのである。 或日《あるひ》....
「本州横断　癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
日本の奥までも吹き込んで、時々この辺に来る高慢な洋人輩《ようじんはい》や、軽薄な都人士等《とじんしら》の悪感化を受けた故《せい》もあろう。苛税《かぜい》誅求《ち....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
るお医者様は排米問題が起るとすぐに、表に「米国人の診察お断り」という張り札をして都人士の眼を驚かした。その註に曰《いわ》く……米国人は日本人を獣《けもの》扱いに....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
ただのんきで人々すこぶる悠長に生活しているようにばかり思っているらしいが、実際は都人士の想像しているようなものではない。なまけ者ならば知らぬ事、まじめな本気な百....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
留め得た。七重八重花羞かしき乙女の風流をも解し得ざった昔の御大将はともあれ、今の都人士にその雅懐を同じゅうしてこの花をここに訪ぬるは知らず幾人であろう。宵越しの....
「糸車」より 著者:寺田寅彦
る。いよいよその時代が来るころには、あるいは草木染めの手織り木綿が最もスマートな都人士の新しい流行趣味の対象となるという奇現象が起こらないとも限らない。銀座で草....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
る。 幸い彼の住む山中は、まことに山も深く、雲も雪も深い山中ではあるが、附近に都人士が来り登るような名山がない。もしも谷川岳が彼の附近にあれば、土地の青年団と....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
たが、皆な人間の小屋であることをあとで知りました。これも蜂の巣式の家に住って居る都人士のくつろぐ場所で、土曜から日曜にかけて遊びに行く小さな別荘なのでありました....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
放せんとする運動の、従来閑却せられたるは怪しむべし。農村在住者、特に農村の青年は都人士に比し読書の時間を有すること多く、また余の信ずる所によれば優良の文学に趣味....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
て、事件が多くは江戸あるいは江戸人に親しみのある近国で発展したのが少なくも中央｜都人士の興味を湧かさした原因の一つである。殊に一番人気のある信乃を主役として五犬....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
。「鳥が鳴く東の空に僥倖しに、行かんと思へど便宜も旅費もなし」との述懐は、当時の都人士の憧憬れるところを露骨に歌ったものであった。砂金を谷川の砂から探り出すにし....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
係において芸術と称するものを巧みに操っている芸人と、それを身の飾りに承けて満悦の都人士はいくらもあるばかりでなく、ますます増加しているかも知れない。私どもは中世....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
授けて、特に造らせしものに係る。これを結びたる天糸を釣る織細の釣具に比する時は、都人士の夢想にも及ばざる粗大頑強のものたるは言うまでもなし。 さて、小出し桶に....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
ん河原者のすべてが、掃除ばかりをやっているはずもありませんが、中にもキヨメが多く都人士の目に映ったので、同じ仲間の河原者を、その頃一般的にそう呼んだのでありまし....
「田螺」より 著者:北大路魯山人
れて聴いたものか。とは言ってみても、遂にたにしの声か、蛙の声かは謎として、いつも都人士に葬られてしまうのが常である。 しかし、たにしも鳴く、蛙も鳴くでよかろう....