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都内
「都内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
都内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
なんだか、怪しい放送である。 「次に、灯火を、早くお点け下さいという命令。目下帝
都内は暗黒のために、大混乱にありまして、非常に危険でございますので、敵機空襲も片....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
見して、涙を催した。 ◯しかし、大下五丁目町会長の熱情は、残留三百五十名という帝
都内に珍らしい高率で、バラックや壕舎があたりに群立し、再起の意気込みすさまじく、....
「憑きもの」より 著者:豊島与志雄
たものらしい。狐にばかされる第一歩だったかも知れない、と黒田は告白した。 東京
都内でもそういうことがある。田舎にはもっと不可思議なことが多々ある。狐つきは固よ....
「女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
ものですから……。どこでもよろしいわ。お金は、わたし用意していますの。ただ、東京
都内はいや。東京の外でさえあれば、どこでもいいわ。どんなところでもいいわ。いろい....
「春盲」より 著者:豊島与志雄
終戦後、東京
都内にも小鳥がたいへん多くなった。殊に山の手の住宅街にそうである。空襲による焼野....
「ものの影」より 著者:豊島与志雄
もそれが、沼だの葦の茂みだの空襲の焼跡だのがあるにしても、近くに人家が見える東京
都内で起ったのだ。 不気味なのは、その人影が、なまの人間の姿とは見えないことだ....
「崖下の池」より 著者:豊島与志雄
売り出されたものです。それが、数年間に、東京近県の水田や河川に繁殖していますが、
都内のこの池にも可なりいました。針にはあまりかかりませんが、その代り、針がなくと....
「戦争論」より 著者:坂口安吾
すべて、物事には、限度というものがある。時速三百キロをだしうる自動車も、東京
都内に於ては、三〇キロでしか走ることを許されない。人は誰しも殺人の能力があるが、....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
は生えとらんな。それで大体六万から七万石と見つもっとる。これに運賃をかけて、東京
都内ならば指定の場所へちゃんと届けてやる。一山いくらで立木を売るわけにはいかんの....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
のように、休んで遊んでいる人はおりません。あなたは、明日から三日間、この服装で、
都内の盛り場の辻々でビラをくばるのです。ヒゲのある中年紳士は、あなただけですから....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
は二十の年に東京近郊の村落で小学校の先生をした。代用教員である。そこは今では東京
都内の賑やかな市街地であるが、当時はまったくの武蔵野。田園と自然林の村落であった....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
このとき呆れたことには、元旦午前というものは、大東京に殆ど人影がないのだね。時々
都内電車だけが仕方がねえやというようにゴットンゴットン走っているだけだ。さすがに....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
った時、小六の子供もいるように聞きました。どんなお医者になったでしょう。 今は
都内の劇場が、ストリップショウの看板を掛けて人を呼び、雑誌の口絵にヌードがなけれ....
「棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
ている。 因みに、棚田判事は、趣味の方面においては特異なる作曲をもって聞こえ、
都内有数の、刑事訴訟法の権威である。温厚なる井沢判事は、三年来、東京高裁民事部長....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
らず、ただ定家の門弟になっていた知家だけは十二首を採っている。右のような点には京
都内だけでの政治的関係や、歌壇的勢力関係がかなり鋭く反映しているのである。 以....