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都合次第
「都合次第〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
都合次第の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「草枕」より 著者:夏目漱石
だから、いい加減ですよ。ところどころ脱けるかも知れません」 「よござんすとも。御
都合次第で、御足《おた》しなすっても構いません」 「女は男とならんで舷《ふなばた....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ばかりの商人実際のお貰いも少からず来る。喰いつめた渡り職人、仕事にはなれた土方、
都合次第で乞食になったり窃盗になったり強盗になったり追剥になったりする手合も折々....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
着なされたものを、またお転宅は大抵じゃアあるまいから、その内可い処があったら、御
都合次第お引越しなさるが可し、また一月でも、二月でも、家においでになっても差支え....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら、それも予定のうちに加えてある。 これで都合十五名の乗組になるが、ゆくゆく、
都合次第ではこの倍数を収容する設備は充分に整っている。 そこで、この以前から、....
「球突場の一隅」より 著者:豊島与志雄
「その代りに何か奢りなさいよ。」 「そうだねえ……何でも御望み次第。」 「懐の御
都合次第。」と女は村上の調子を真似ながら笑った。 「おそば……はどうだ。」 「そ....
「好人物」より 著者:豊島与志雄
う来なくていいわね。」 まるであべこべだ。 「来なくていいかどうか、それは君の
都合次第だよ。」 「そう。そんなら、もう壁も乾いたから、泊めて頂かなくていいわ。....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
》なれども、父母を親しみ慕うは人間の情にして又決して悪しき事にあらざれば、家事の
都合次第、叶うことならば忘れぬように毎々里の家を尋ねて両親の機嫌を伺い、共に飲食....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
見届けた。……そこで、約束をしてもよい。お前の力になるかもしれない。この俺がな、
都合次第。……今日はこれだけ。別れよう」 露地から出たが人混にまじり、間もなく....
「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」より 著者:福沢諭吉
ずるを得ず。よって本月初旬より、内外の社員教員相ともに談じたることもあれば、自今
都合次第にしたがい、教場また教則に少しく趣を変ずることもあるべし。学生諸氏は決し....
「教育の事」より 著者:福沢諭吉
仮令《たと》いその子を学校に入るるにもせよ、あるいは自宅にて教うるにもせよ、家の
都合次第、今時の勢いにては才学に欠点なき父母も少なからん、あるいは家に教師を雇う....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
貴嬢は東京でお嫁にいらっしゃいますか」お登和「どうなりますか分りません。兄や親の
都合次第でございます」妻君「東京でお嫁にいらっしゃるとようございますね、いつまで....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
う。この辺に住んで居る鹿を撃ちに行きますので、ただそれだけなら当り前ですけれども
都合次第ではその三人の兄弟が出掛けてからに良い旅人を撃ち殺して物を取って帰るのじ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
箪鯰の駆引き上手であった。――ずるい取引や、一寸伸ばしの術に長け、盟約も破約も御
都合次第。アイルランドで生まれ、イングランドで育ち、半分野蛮で半分紳士だった。半....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
頃伺いましたらばよろしゅうございましょう。父は何時《いつ》でも暇でおりますから御
都合次第で伺わせます」中川「さようですね、その日取はまだ極《き》められません。実....