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都育ち
「都育ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
都育ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海異記」より 著者:泉鏡花
も繕わず、姉さんかぶりを軽くして、襷がけの二の腕あたり、日ざしに惜気なけれども、
都育ちの白やかに、紅絹の切をぴたぴたと、指を反らした手の捌き、波の音のしらべに連....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ない。半蔵はこの婦人の顔を見るたびに、郷里の本陣の方に留守居するお民を思い出し、
都育ちのお三輪の姿を見るたびに、母親のそばで自分の帰国を待ち受けている娘のお粂を....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
でも東京へはいるまでに七日かかった。植松夫婦は、名古屋生まれの鼻の隆いお婆さんや
都育ちの男の子と共に、京橋|鎗屋町の住居の方で宗太らを待ち受けていてくれたという....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
性が多い。いわゆる磨かぬ宝玉じゃ……南条右近の三男と云うがこれは少々|眉唾物だ。
都育ちの室咲き剣術、なかなかもってそんなものではない……山から切り出した石材そっ....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
何と、前触のあった百万遍を持込みましたろうではありませんか、座中の紳士貴婦人方、
都育ちのお方にはお覚えはないのでありまするが、三太やあい、迷イ児の迷イ児の三太や....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
が、私が病状を決定的に悪化させたのは、この旅行に於いてであった。 私は東京で京
都育ちの何人かを助手に雇えばよかったのである。ところが、当時は、そう考えてはいな....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
す。それから、三味線の調子が変り、唄も、ひとしお、渋くなってまいりまして、 ※
都育ちは蓮葉なものじゃえ と、歌は切れ、合の手でございまして、この三味線の間に....