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都踊
「都踊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
都踊の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
なになった。新学期の講義の始まるのにも、もうあまり時間はない。そう思うと、いくら
都踊りや保津川下《ほつがわくだ》りに未練があっても、便々と東山《ひがしやま》を眺....
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
よ」 「落ちても差《さ》し支《つか》えなしだ」 「落ちても差し支えなしだ? 晩に
都踊が見られなくっても差し支えなしかな」 「なし、なし」と甲野さんは面倒臭くなっ....
「高台寺」より 著者:宮本百合子
居やすか」 「まだ寝んねおしいしまへんのん」 桃龍と里栄が入って来た。里栄は、
都踊りへ出たままの顔と髪で、 「おおしんど!」 直ぐそこにある茶を注いで飲んだ....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
じゃが、ワシの相手になって軽業がやれるケエ」 「軽業でも、手品でも、カッポレでも
都踊りでも何でもやるよ。しかしオジサン。力ずくでワテエに勝てるけえ」 「アハハハ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
生ませ母子ともピンピン跳ねているに父は神と祠《まつ》られいるなど欧米人は桜よりも
都踊りよりも奇観とするところだ。それに森林を伐り尽くし名嶽を丸禿《まるはげ》にし....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
の側に集まる。紅提燈に灯がともる。空は灰色からだんだん暗黒になってゆく。それから
都踊りを見た。私は踊りに関しては門外漢だから論じられぬが、美わしき舞子が、美わし....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
。鉦と太鼓でチキチン、コンコン、といった調子が連続するのだ。それから芦辺踊りとか
都踊りの囃子も大好きだった。ずらりと並んだ舞子たちが、キラキラと光った鉦を揃えて....
「ひな勇はん」より 著者:宮本百合子
よくそう云った。 「話すよかもよっぽどつまらないとこだワ、こんな加茂川もなければ
都踊りだってなし私東京よりよっぽどここの方がすき」青いたたみを見つめながら斯う云....
「千世子(二)」より 著者:宮本百合子
しい人通りがあるばっかりでいかにも昔栄えた都と云う事がしのばれます。 貴方にも
都踊は見せてあげたい。 祇園の舞妓《まいこ》はうっかり貴方に見せられないほど美....
「モルガンお雪」より 著者:長谷川時雨
鴨川《かもがわ》をはさんで、先斗町《ぽんとちょう》と祇園。春の踊りでも祇園は早く
都踊りがあり、先斗町はそれにならって鴨川踊りをはじめた。そのまた祇園の歌妓《かぎ....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
毎度貴紙上を拝借致し度と存候が如何にや。来月分に間に合えば好都合と存候。 「京の
都踊」、「万屋」、面白く拝見、一力に於ける漱石は遂に出ぬように存じ候。少々御恨み....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
のような気がいたします。 四月は京都のもっともたのしい季節で、祇園の桜も咲き、
都踊りも始まります。あなたも一度は京にお越しなされませ。天香さんにもお絹さんにも....
「奥羽地方のシシ踊りと鹿供養」より 著者:喜田貞吉
れも鹿の頭をかぶり、事実上鹿踊りというべきものなのである。去る大正十二年、京都の
都踊りでその手を取り入れるとの事で、宇和島から踊り子の一団入洛して、祇園の歌舞練....