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都鄙
「都鄙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
都鄙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「骨董」より 著者:幸田露伴
は博物館、美術館から、小は古郵便券、マッチの貼紙の蒐集家まで、骨董畠が世界各国|
都鄙到るところに開かれて存在しているようになっている。実におもしろい事で、また盛....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
のわるいに劣りません。私共の農村移住は随分吾儘な不徹底なものでしたが、それですら
都鄙の間に通う血の一縷となったと思えば、自ら慰むるところがあります。「みみずのた....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
その逮捕甚だ厳重であったが、久しいあいだ捕獲することが出来ない。 我来也の名は
都鄙に喧伝して、賊を捉えるとはいわず、我来也を捉えるというようになった。 ある....
「田園雑感」より 著者:寺田寅彦
ない人には田舎はわからないし、都会から踏み出した事のない人には都会はわからない。
都鄙両方に往来する人は両方を少しずつ知っている。その結果はどちらもわからない前の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
馬鹿囃子《ばかばやし》の一隊を狩集め、なお有志の大連を差加えて小金ヶ原へ乗込み、
都鄙《とひ》の道俗をアッと言わせようとして、明日あたりはその下検分に、小金ヶ原ま....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
、藤原時代そのままの復活にはならぬと同時にかえって新しき光彩を発揮したのである。
都鄙の交渉の頻繁なるがごときは、まさにもってこの伝播の盛んなのを徴すべき有力なる....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
ある可し。然らば即ち今日の女大学は小説に非ず、戯作に非ず、女子教育の宝書として、
都鄙《とひ》の或る部分には今尚お崇拝せらるゝものにてありながら、宝書中に記す所は....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
二 第三の範疇には、土地または人でなくして資本である他のすべての富を属せしめる。
都鄙到る所の住宅、公共の建築物、生産設備、工場、倉庫、あらゆる種類の建設物(いう....
「五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
て飛けるが、刹那がうちに、祇園の廊門のうへにぞ落着ける、まこと神事の最中なれば、
都鄙の貴賤上下、東西南北は充満して、人のたちこむこと家々に限りなくぞ見えにけり。....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
『学問の独立』緒言 近年、我が日本において、
都鄙《とひ》上下の別なく、学問の流行すること、古来、未だその比を見ず。実に文運降....
「不吉の音と学士会院の鐘」より 著者:岩村透
ば羅馬という国だ。この国は今言うような趣味の材料には、最も豊富な国と言っていい、
都鄙おしなべて、何か古城趾があるとすれば殊に妙であるが、其処には何等かの意味に於....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
まで、地方の書信の机上に堆積せるもの幾百通なるを知らずといえども、そのうち昨今、
都鄙の別なく、上下ともに喋々するものは狐狗狸の一怪事なり。中等以下のものは、その....
「炭焼長者譚」より 著者:喜田貞吉
文化史上から観察してみても、またそれに付随して所謂長者そのものの存在から、古代の
都鄙の事情がどうあったかということを観察してみても、いろいろ面白い結果が得られる....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
貌、性質、作法等も変って居るです。ですからこの国の諺に
によって知らるるなり、
都鄙の人々はその言葉によって知らるるなり、ということがありますように、華族は特別....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
れない芋、これらを生かして豆腐を発明し、美味くて安くて、日常食としても万人貴賤|
都鄙みな愛好するもの、蒟蒻をつくりあげた作家は、中国人にしても、日本人にしても、....