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配分
「配分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
配分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「出世」より 著者:菊池寛
出した場合も、やっぱりそうであった。彼らは、下足の仕事を正確に二等分して、各自の
配分のほかは、少しでも他人《ひと》の仕事をすることを拒んだ。入場者の場合は、それ....
「癩」より 著者:島木健作
本を食い余すなんて、なんという甲斐性《かいしょう》なしだ!」それから彼らは、飯の
配分時間になると、きまって運搬夫をつかまえて、肺病はあんなに飯を残すんだから、そ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、その、遍く御施しになろうという如露の水を一雫、一滴で可うございます、私の方へお
配分なすってくださるわけには参りませんか。 御存じの風来者でありますけれども、....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
んど人生への態度を立て直した逸作の仕事への努力と、かの女に思わぬ方面からの物質の
配分があって、十余年後に一家|揃って巴里の地を踏んだときには、当然のようにも思え....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
もので、それを、起動機と制動機とで操作するようになっていた。
「ところで、遺産の
配分ですが」と熊城が、真斎の挨拶にも会釈を返さず、性急に口切り出すと、真斎は不遜....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
で。……闇と呻き声と青い火花と! そういう工場なのでございます。……つまり動力を
配分する工場で」 「で、その他には何があるな?」 「機織り工場がございます」 「....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
で持った手拭は、汚れてはおらないが、その風だから手拭きに出してくれるのが、鼻紙の
配分をするようさね、潰れた古無尽の帳面の亡者にそっくり。 一度、前幕のはじめに....
「大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
行隊の外、ほとんど全国の工兵大隊とで、総員五万一千、馬匹一万頭。それが全警備区に
配分されて、配給や救護や、道路、橋の修理などにも全力を上げてはたらいたのです。軍....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
手は自分のペースで走っており、最終回までに全力がつくされて一分十五秒になるように
配分されており、一方、弱い選手が、一分二十五秒でしか千米を走ることができないのに....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
怪しまなかった。 この怪死事件には、警察の手もうごいた。けれども、諸家へ松茸を
配分したオタネ婆さんに怪しむべきところはなかったし、それを向島の寮へ届けた半助(....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の小売商人の充分考えねばならぬことであろう。 商いの繁閑を充分研究して、労力の
配分を誤まらぬことも極めて大切なことである。私の経営する新宿の中村屋で初めパンの....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
かも知れないということ。 しかしアネサは自分の腕を恃んでもいた。少しぐらい力の
配分をあやまっても、自分ほどの者がふり下した棒であるから、相手が何者であるにして....
「城」より 著者:カフカフランツ
二人の従僕は廊下のこの部分をすでに通り過ぎているのに、ビュルゲルには書類が一つも
配分されなかった、ということに気づいた。おそらくビュルゲルはまだ眠っているのであ....
「女強盗」より 著者:菊池寛
仕事が了ると、舟岡山の方へ引き上げて、そこで何か命令が出るでしょう。しかし、物を
配分することがあっても、あなたは取らないで下さい。) 女は、こまごまと注意を与....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ました。すると大分落ち付きました。 それから試験場へ入って、腰かけ、答案用紙が
配分られ、前方の黒板の上に試験問題の紙が貼られると、またしても胸がどき付いて仕方....