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「配所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

配所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
汰を思いのほかにたやすく聞き入れられ、六十七万石の封城を、弊履のごとく捨てられ、配所たる豊後国府内《ぶんごのくにふない》に赴かれた。途中、敦賀にて入道され、法名....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
たと申します、誠に此の先祖と云うは不幸な人で、逃げたまま再び世に出る事が出来ず、配所同様の侘しい所で、空しく宝の安否を気遣いながら死んだとの事ですが、然し其の配....
播州平野」より 著者:宮本百合子
ッセッセ! ほんとうにこの懸声で、少年たちは三つのタンクをリアカーにつんで、分配所であった国民学校の庭から運びこんで来たのであった。 戦争が終ってからの、子....
愚禿親鸞」より 著者:西田幾多郎
しに比べて、吉水一門の奇禍に連《つらな》り北国の隅に流されながら、もし我《われ》配所に赴かずんば何によりてか辺鄙の群類を化せんといって、法を見て人を見なかった親....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
また、兄と越後蒲原郡水原の陣屋へ行った。四方八方巡見したが面白かった。越後には支配所のうちには大百姓がいる故、いろいろ珍しき物も見た、反物金《たんものきん》をも....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「亀沢町ヘ行ッタラ兄ガ云ウニハ、オノシハ、ナゼ正之助ヘ知恵ヲツケテ、イロイロ支配所ノコトヲ教エタ、不埒《ふらち》ノ男ガ、ソノ上ニ、羅紗羽織《ラシャばおり》ヲ着....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
る人は知ってるだろう。前|独逸皇帝ウィルヘルム二世は、いまこのドュウルンの寒村で配所の Moon を見ているのだ。 順序としてそもそもからはじめる。 そもそ....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
夢中に立ち上って、 「はからずも角尾先生の御激励のお言葉をいただき、孤島にひとり配所の月を眺めてくらす肝臓医者たるもの、閉ざされた冬の心に春の陽射しの訪れをうけ....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
急に佐渡へ遠流ということになった。 文永八年十月十日相模の依智を発って、佐渡の配所に向かった日蓮は、十八日を経て、佐渡に着き、鎌倉の土籠に入れられてる弟子の日....
俊寛」より 著者:倉田百三
らと同じになりました。ちょうど中を隔てた一つの檻に親子の獣をつなぐように。わしの配所の児島と父の配所の有木の別所とは間近いのです。しかも決してあうことは許されな....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
ははあ、里好宗匠、ゆうべは天にも地にもたった一組の夜着を女にとられて、ここの配所に御寝なすったものとみえる。 なかなかの堅人《かたじん》、これなら当分いっ....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
結城宰相|秀康。その七十五万石の相続者|三河守忠直は、乱心と有って豊後に遷され、配所に於て悲惨なる死を遂げた。一子|仙千代、二十五万石に減封されて越前福井より越....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
五百石、加々見様でごぜまする。 加多 フーム。……出役《しゅつやく》は八州及び支配所役人か。(唸って高札を睨んでいる) 兵藤 加多氏、何を唸っているのだ。ハハハ....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
百石、加々見様でごぜまする。 加多 フーム。……出役《しゅつやく》は八州および支配所役人か。(唸って高札をにらんでいる) 兵藤 加多氏、何を唸っているのだ。ハハ....
法然行伝」より 著者:中里介山
わねばならぬ。人が止めようとしても法は更に止まるものではない」 といって進んで配所へ赴くことになり、その際にも丁度一人の弟子に対して一向専念の教えを述べはじめ....